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土曜日の昼間は秩父宮ラグビー場にいた。夜に、大学選手権のトークバトルが行われるので遠出は出来ず。関東大学ジュニア選手権は、早大対慶大。前半は、早大が怒濤の攻めと激しいタックルを繰り出して、24-3とリード。しかし、後半は慶大が盛り返し、WTB金本らのトライで一時は24-20まで差を詰めた。最終的にはFL上田のトライで早大が突き放し、優勝。なかなか面白い試合だった。
「怒りたいけど、おめでとうと言いました」とは、早大の中竹監督。勝ったのは良かったが、不用意な反則も多く、内容には不満げだった。そして、「これくらいの内容のほうが、次は良くなってくれるかもしれない」と、20日の大学選手権1回戦を見据えていた。
第2試合は、トップイーストのリコー対NTTコミュニケーションズの戦い。イーストの順位争いでは重要な試合だった。前半、NTTが健闘するも決定力の違いが出て、リコーがSO河野、CTB金澤のトライで、12-3とリード。
後半もNTTが懸命に仕掛けるが、ミスも多く、攻めも単調になり、なかなか前に出られなかった。17-3でリコーリードの36分、途中出場のFBラーカムが柔らかいステップワークでだめ押しのトライ。スクラムでも終始優位に立ち、最終的には24-10でリコーが快勝した。
◎すごーい幸運
金曜日の夜、代々木体育館で開催された東京オリンピック・パラリンピックの招致イベントを、縁あって見てきた。北島康介選手や古田敦也さんが招致の必要性について熱く語っていた。僕はパラリンピックの選手の話を聞いていて、いろいろ思うところあった。で、知人との帰り道。渋谷で食事をしようと思ってNHKホールの前を歩いていたら、コブクロの「桜」が聞こえてきた。20人くらいの人だかりができている。この人たち、上手いなぁと思いながら近づいたら、なんと本物だった。どうやら、仕事の打ち合わせ中に黒田さんが「ロードに出てみよう」と、急に思いついたみたいだった。幸運だった。それから、「赤い糸」、「時の足音」、「蕾」なんかをどんどん歌ってくれた。マイクを通さない生の声が、めちゃくちゃ心に響いた。道行く人が足を止め、次第に人の輪が広がった。泣いている人もいる。気がついたら数百人は集まっていた。「最後の歌です」という声にも、頷いて混乱なくみんな静かに解散していった。「ありがとう」という声があちらこちらから聞こえた。とてもいい時間だった。心が洗われた気がした。
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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