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日曜日は花園ラグビー場から京都の実家へ。15日が敬老の日ということもあってちょっと親に顔を見せて、朝にはのぞみに乗って秩父宮ラグビー場に直行した。関東大学リーグ戦1部の法政大学対大東文化大学戦を取材するためである。トップリーグを追いかけていると他のリーグをなかなか取材することができない。いい機会だった。
法政は、以前、駒井監督とお話ししたときに、かなり厳しい雰囲気で練習しているように聞いていたので、楽しみにしていたのだが、「スクラムを徹底強化してきた」という言葉通り、スクラムを押し込み、SO文字が俊敏なBKにボールを散らしたかと思えば、密集周辺に走り込むFW選手に次々にボールを配し、PR浅原、CTB宮本らがインゴールに飛び込んだ。素速いパスと、スピードをつけて走り込むきびきびした動きは、法政の伝統である。見ていて気持のいいプレーが続いた。
大東大も、ナウランギ、ラトゥイラのトンガ人留学生コンビや、SO升屋を軸に反撃した。互いにターンオーバーも多く、ボールは行ったり来たり。そのたび、両チームが素速く反応するので、見ている側としては面白い試合だった。大東大も後半は攻め込む場面も多く、一時は、10-19まで迫った。しかし、関戸キャプテンが「セットプレーの安定がなく、特にスクラムは有利なボールが出ませんでした」と語った通り、スクラムの劣勢に終始苦しめられていた。
法政の駒井監督は、「昨年は初戦で敗退し、きょうは私自身も力が入っていました。3年前の大学選手権で京産大にスクラムで押し負けてから、徹底的に練習してきました。昨季はシーズン中も欠かさず、時間をかけて組んできました」と、FW選手達の練習の積み重ねを強調した。「うちはBKのポテンシャルは高かった。しかし、セットを強くしないと、宝の持ち腐れですからね。選手には納得してもらいました」。
すでに白星スタートを切っている東海大、関東学大の上位陣に、法政大の滑り出しも上々で、関東大学リーグ戦の優勝争いは予断を許さない。
◎試合結果
法政大学○33-10●大東文化大学
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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