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ラグビー コラム 2008年7月19日

アンガス・トーク

ラグビー愛好日記 by 村上 晃一
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金曜日は、愛好日記トークライブ第13回が行われた。ゲストは、元日本代表キャプテンのアンドリュー・マコーミックさん(愛称アンガス)。現在は、NZでツアー会社を経営するかたわら、コカ・コーラウエストレッドスパークスのアドバイザーを務めており、これから始まる網走合宿に合流する直前だった。

Angus

ラグビー王国NZで育った頃のことから、東芝府中での活躍、日本代表キャプテンになるまでの話を聞いていったのだが、東芝時代に日本語検定1級に合格しているだけあって、ほぼ日本語でお客さんにも分かりやすく話してくれた。1992年に来日したのだが、その頃の東芝は土のグラウンドで、擦り傷が絶えなかった話や、日本ラグビーになじむまでの話、日本文化を理解していく過程のエピソードで大いに笑いをとっていた。

「よく頑張ったという言葉はあんまり好きじゃない。勝たないと」と、勝ちたい気持ちの大切さを強調していたアンガスは、「常に力を出し切る選手がトップになれる」と語り、NZ代表のダニエル・カーターを例にあげていた。また、「これまで見たSOの中で島崎が一番上手い」と元東芝の島崎選手を絶賛していた。

日本代表の外国人選手のことについても聞いたのだが、「僕は自分が選ばれていたから言い方が難しいけど、国籍とか見た目は関係なく、日本の文化を理解している選手、若いときから日本で育った選手はいいと思う。ただ、日本代表強化のために外国人選手を連れてきて代表にするというのは、いいとは思わない」と話していた。また、外国人選手が多くなることで、その国の若い選手が育たないという現象は、日本より外国人選手枠の縛りの少ない「イングランドやフランスのほうが深刻な問題」とも。

「僕は日本代表を助けようとか、日本に何かを教えようと思ったことはない。ただ、日本代表に選ばれたかっただけ」。印象に残った言葉があった。「僕のおじいさん、おとうさんはオールブラックスだった。僕はオールブラックスになれなかったけど、日本代表のキャプテンになった。そしてワールドカップでプレーした。僕のほうが勝ってるかな、と思う」

他にもたくさんいい話があったのだが、それはまた来年、単行本で紹介できればと思う。出版実現のため、発売中の「愛好日記2トークライブ集」買ってくださ〜い。

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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