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12日の朝は、8時半にホテルを出発。9時半から行われる南アフリカ代表スプリングボクスがの練習(スタッド・ド・フランス)に向かった。パリはかなり冷え込んできて、僕はタートルネックのセーターに厚手のジャケットを着ていたのだが、それでも寒いくらいだった。きょうは曇っているということもあるけど、準決勝は夜の9時キックオフだから、寒いのかも。日本人の感覚だと9時開始は遅い気がするが、こちらではそれが当たり前のようで、実際、レストランも9時くらいから混み始めたりする。

大勢の報道陣が待ち受けるなか、スプリングボクスが登場。この写真の先頭にいるハバナは小さいが、南アのFWの選手たちは骨格が違うというか、同じサイズでも他国の選手より大きく感じる。

入念なウォーミングアップをする選手達。前方は、左からマットフィールド、スミット、モンゴメリー。最初の20分しか見られなかったのだが、アタック&ディフェンスの練習ではハイパント対策も。でも、アルゼンチンのエルナンデスほど高いキックを蹴る選手はいないから、ほんとうの意味の対策はできないだろうなぁ。ラインアウト練習のマットフィールドは、さすがの高いキャッチを見せていた。
練習後の会見では、日曜日のメンバーも発表に。CJファンデルリンデが怪我から復帰した以外は、フィジー戦と同じメンバーになっている。「アルゼンチンはスクラムとモールが強い。我々も集中しなければ」(ジェイク・ホワイト監督)。アルゼンチンのハイパント攻撃については、モンゴメリーが「対策は立てている」。キャプテンのスミットは、「日曜日、我々が正しく彼らを分析したかどうかが分かる」と話していた。ほとんどの選手が会見場に来ていたのだが、大型CTBスタインの少年のような表情が印象的だった。
South Africa team:1 Os du Randt、2 John Smit (c)、3 CJ van der Linde、4 Bakkies Botha、5 Victor Matfield、6 Schalk Burger、7 Juan Smith、8 Danie Rossouw、9 Fourie du Preez、10 Butch James、11 Bryan Habana、12 Francois Steyn、13 Jaque Fourie、14 JP Pietersen、15 Percy Montgomery/16 Bismarck du Plessis、17 Jannie du Plessis、18 Johannes Muller、19 Bobby Skinstad、20 Ruan Pienaar、21 Andre Pretorius、22 Wynand Olivier

夕方は6時からアルゼンチンがスタッド・ド・フランスで練習。こちらも20分しか見られなかったのだが、ウォーミングアップのあとは、ずっと試合メンバーがディフェンスの確認をしていた。日曜日のメンバーは以下の通り。準々決勝とほぼ同じで、22番の選手だけ変わっている。キャプテンのピチョットは、「最後の4チームに残ったことは、アルゼンチンのラグビーにとっても、選手やコーチにとっても大変な偉業だが、まだ僕らは周囲を驚かせるようなことがしたい」と、勝利への意欲を語っている。
アルゼンチンのチームは、グラウンドに出揃うと、中央で円陣になって集中力を高めて練習を始めた。その様子だけを見ると、朝の南アフリカのリラックスムードとは対照的に感じた。この雰囲気の違いは何を意味するのか。
Argentina team:1 Rodrigo Roncero、2 Mario Ledesma Arocena、3 Martin Scelzo、4 Carlos Ignacio Fernandez Lobbe、5 Patricio Albacete、6 Lucas Ostiglia、7 Juan Martin Fernandez Lobbe、8 Gonzalo Longo Elia、9 Agustin Pichot (c)、10 Juan Martin Hernandez、11 Horacio Agulla、12 Felipe Contepomi、13 Manuel Contepomi、14 Lucas Borges、15 Ignacio Corleto/16 Alberto Vernet Basualdo、17 Omar Hasan Jalil、18 Rimas Alvarez Kairelis、19 Juan Manuel Leguizamon、20 Nicolas Fernandez Miranda、21 Federico Todeschini、22 Gonzalo Tiesi
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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