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ラグビー コラム 2007年7月26日

マーシュ選手のこと

ラグビー愛好日記 by 村上 晃一
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朝起きてメールを確認すると、小林深緑郎さんから情報が入っていた。小林さんが早起きしてDaily Yomiuriを読むと、IRBがグレン・マーシュ選手の日本代表資格を否定したという記事が出ていたとのこと。

マーシュ選手は、1999年に、NZ・A代表入りし、4試合に途中交替出場している。相手は、オールブラックス、フランス、オーストラリア・バーバリアンズ2試合。現在、NZ協会は、A代表を「ジュニア・オールブラックス」と呼んでいるので、ちょっと分かりにくい面があるのだが、問題は、マーシュ選手がプレーしたチームが国代表に準ずる第2代表だったかどうかということ。IRBが下した結論は第2代表というものだったわけだ。

これまで日本協会は、マーシュ選手のA代表の経歴を見て、彼を代表に選んでこなかった。しかし、ジョン・カーワンHCになったのを機に念のため確認すると、NZ協会から「国の第2代表での出場記録なし」と回答があった。今回の結論を見ると、その時にIRBに確認しなかった日本協会にも問題があるし、「出場記録なし」と回答したNZ協会にも疑問がわく。そして、これはDaily Yomiuriのリッチー・フリーマン氏の記事にも書いてあるのだが、オーストラリア7人制代表の経歴をもって、日本代表資格無しとされた、ダミアン・マクイナリー選手と同じオーストラリア7人制代表でプレーしたスティーブ・デヴァイン選手が、オールブラックスの一員として2003年W杯に出場するという例外もあった。IRBも揺れた過去がある。

規定が厳然としてあるのは承知だが、毎度、代表資格問題はやりきれない思いになる。突然助っ人のように代表入りする選手ならともかく、マーシュ選手のように丸6年も日本でプレーしている選手がA代表途中出場の経歴で、W杯への道を閉ざされる。マクイナリー選手や、ウーリッチ選手(クロアチア7人制代表の経歴あり)にしてもそうだ。

日本協会は当然、IRBに再確認するようだが、当初「出場記録なし」としていたNZ協会が、IRBの判断に委ねている現状では結論は覆らないだろう。

追記◎日本協会は26日午後、代表資格が認められなかったグレン・マーシュ選手代わり、浅野良太選手(NECグリーンロケッツ)を日本代表メンバーに加えることを発表した。

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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