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ラグビー コラム 2007年6月3日

南北半球対決

ラグビー愛好日記 by 村上 晃一
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土曜日にJSPORTSで放送されたテストマッチを一気に見ようとしたのだが、さすがに、一本は断念。日曜日に録画で見た。録画で見ようとしている人もいると思うので、結果は書かず、印象的な部分だけ書きたい。この時期は北半球のチームが南半球に行くのだが、今回はフランスが国内選手権の真っ最中だったりして、北半球勢がいまひとつのメンバー編成になっている。それでも、見どころはある。

オーストラリア対ウエールズは、ワールドカップ本大会の一次リーグで日本と同組なので、最も注目していたのだが、ウエールズは積極的に仕掛けるから、やっぱり面白い。オーストラリアは、前半、ギタウがSHに入り、後半はギタウをインサイドCTBに入れてSHをグレーガンにするのだが、SHとしての能力でくっきり差が出る。やっぱり、ワールドカップは、グレーガン、ラーカムのHB団になるのか。先日、オーストラリアの新聞に元ワラビーズ監督のボブ・ドワイヤーさんのコメントが掲載されていて、ギタウをSOにしたほうがいいと言っていたが、現監督のコノリーさんは、まったく違った考え方だ。この両チーム、強いとはいえ、南アフリカやニュージーランドに感じる強さはないから、日本はいい組に入ったと言えるのかもしれない。チャレンジしがいのあるチームだと思う。

南アフリカ対イングランドは、南アWTBハバナのスーパートライがある。ダニー・ロッソウがインフルエンザとのことで、代役出場のNO8スピースの運動能力は驚くべきもの。個人技でざっくざっくと防御を切り裂く。イングランドはSOウィルキンソンがさすがの活躍。プレースキックも相変わらず。CTBテイトのスピードは魅力的だ。

オールブラックス対フランス戦は、フランスが国内選手権準決勝と重なって強豪4チームの選手が不参加。PRカリファノ、FLマーニュ、FBカステニエードのベテラン勢が存在感を放つ。でも、必見なのはNO8シャバル。恐ろしいほどの目でオールブラックスを見据えて、獅子奮迅のプレーぶり。本大会も出てきてほしいなぁ。オールブラックスは、これからトライネイションズへつながるテストマッチシリーズの始動で余裕のプレーぶり。SOカーターの絶妙のパスにうならされた。途中出場のNO8ソーイアロは格違いのパワーを披露する。どの試合を見ても、ゲーム運びは勉強になる。

どうでもいい話◎某コンビニエンスストアで、「榮太樓の黒飴」を発見。これまで、ただ僕の目についていなかただけなのか。子供の頃よく食べたので、あまりに懐かしく「梅ぼ志飴」まで買って一気食い(なめ?)した。10円玉とかコインで開ける缶が懐かしい。

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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