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ラグビー コラム 2006年12月29日

大橋選手と金選手

ラグビー愛好日記 by 村上 晃一
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全国高校大会2日目終了後、同志社大学ラグビー部の大橋由和(よしかず)選手に会った。大学選手権1回戦で慶大に敗れ、今は「中学生の時以来」という、ラグビーのない年末年始を迎えている。大学1年から3年までベスト4に進出しながら、最後の学年で願いは叶わず。しかも、右膝を痛めた状態で十分なプレーもできなかった。終わったあと1週間は、自分が何を考えていたかも覚えていないくらい、精神的にきつい時間を過ごしたようだ。

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この取材は、慶大・山田選手や早大・今村選手のインタビューをしたのと同じ、1月18日発売のナンバー誌のもの。写真の通り、今はすこし元気になったのかな? 大橋選手は、卒業後は神戸製鋼コベルコスティーラーズ入りが決まっている。早大の今村選手とCTBコンビを組むのか、それともWTBなのか。本人は「試合に出られるなら、どこでも」と言っていた。話を聞いていて、大阪工大高仕込みのラグビーに対する真摯な姿勢は頼もしく感じた。入社は4月からになるから、先輩達からは「社会人になったら遊べなくなるから、今のうちに遊んでおけ」と言われているそうだ。でも、膝を痛めているから、スキーなどにも行けないらしい。

僕も大体大時代、大学選手権の1回戦で負けると異様にヒマだった記憶がある。とりあえずは決勝戦までスケジュールは空けているわけだし、それが突然終わってしまうんだから、な〜んにもすることがなくなるわけだ。大橋選手も、汗をかかないのが気持ち悪いから、サウナなどに行っているらしい。ゆったりとした時間を、そのまんまゆったり過ごしてほしいな。そういう時間は、たぶん今しかないと思うから。トップリーグでの活躍を期待しよう。

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そしてきょうは大体大のグラウンドに行って、SHの金喆元(キム・チョルウォン)選手に話を聞いてきた。練習中、雪もちらつき、寒かった〜。これもナンバー誌の取材だ。写真は1月2日の準決勝に向けての練習後、豚汁を食べる金選手。試合中は闘志満々でプレーするが、ふだんはこの笑顔。好漢である。

高校2年生で韓国を離れ、三重県の朝明高校にやってきた。韓国の高校時代にすでにU19韓国代表に選出されていたが、菅平の夏合宿にやってきて、「日本でプレーしたい」と思ったのだとか。「こんなにたくさんラグビーやっているのかと。日本でもっと上手くなりたかった」。ちなみに、韓国時代はビデオで見たサントリーの永友選手に憧れていたのだそうだ。金選手は、近鉄ライナーズ入りが決まっている。目指すは日本代表だ。同じ大学生では、法政の成田選手を高く評価していて「SHとして分かってるなぁって思います。僕は負けていますよ」と話していた。さて、金選手は、1月2日、持ち前の闘志あふれるプレーで関東学院大学に挑戦である。

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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