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香港対韓国代表戦は、21日、午後7時30分より、香港フットボールクラブのグラウンドで行われ、23-5(前半15-5)で韓国が快勝した。

試合前から視界が悪いほどの雨が降りしきるコンディションで、互いの攻撃の最後はほとんどノックオンで終わっていたほど。それでも韓国は、前半2分、FBチェ・ジェヨンのPGで先制すると、12分には、香港陣内22mライン付近のラインアウトから右オープンに展開し、FLキム・ジョンミンがライン参加でタテに抜け出し、CTBユ・ミンヒョンにつないでトライ。以降は、香港の粘りをBKのスピーディーなカウンターアタックなどで切り返し、23分、ラインアウトからのモールでトライ。15-0として精神的にも優位に立った。香港も、SOの位置に入ったFBビスリーのキックパスから1トライを返したが、あとは降りしきる雨の中でミスを繰り返して攻めきることができなかった。日本戦の疲れもあったかもしれない。動きは鈍い感じがした。
韓国は、FBチェのロングタッチキックが目を引いたほか、NO8イ・グァンムンの強烈なタックル、WTBチョ・インス、カク・チュルウンのステップワークなどが光っていた。ブレイクダウンのスキルも向上しており、春の韓国代表と比較してもかなりレベルアップしているように見える。日本もしっかりゲームプランを遂行しないと、簡単には勝てないだろう。特に後半香港を圧倒していたスクラムで逆に日本がプレッシャーをかけたいところ。日本代表の永田FWコーチも、「強いスクラムですね。しっかり組まないと」と要注意と受け止めているようだった。
試合後、韓国代表のソン監督に話を聞いた。「人工芝での練習が不足して適応できなかった。雨でミスが多くなったこともあるが、満足できる内容ではない。練習でやったことが50%しかできていない。コンディションを整えて日本戦に向かいます。FW戦でうまく戦えれば、いい試合ができると思います」
この試合は日本代表も全員で見に来ていた。数名の選手に話を聞いたが、韓国の各選手のスピード、個々のスキルの高さは認めていた。いよいよW杯のアジア代表の座をかけて一騎打ちである。韓国侮れず、が、きょうの僕の印象だった。
追記◎後藤選手と少し話せた。戦線離脱を残念がってはいたが気持ちは日本代表チームとともにあり、最後は「怪我をしっかり治します!」と、元気にホテルに戻っていった。
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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