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ラグビー コラム 2006年10月17日

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ラグビー愛好日記 by 村上 晃一
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録画していたトップリーグ第6節、三洋電機ワイルドナイツ対サントリーサンゴリアス、サニックスブルース対コカ・コーラウエストレッドスパークス戦を見た。なるほど、観戦した人に聞いていた通り、面白い試合だった。

それにしてもサントリーはアグレッシブだ。試合開始まもなく、FB有賀の50m以上のカウンターアタックがあったけど、夏に膝を痛めて、前節の時点で「まだ30%くらいでしょう」と清宮監督が評していた男とは思えないランニングだった。それでもまだベストパフォーマンスにはほど遠い感じがするから、有賀の潜在能力というのは底知れない。3トライのCTB平、WTB小野澤など、長い距離を一気にトライまで持って行ける選手が多いのも強み。CTBニコラスは攻守に効いてるなぁ。LO大久保直弥もいい仕事をする。1年目のFL篠塚もどんどん成長している気がした。三洋電機がラインアウトの獲得率で苦しんでいたが、サントリーが分析し尽くしているようだったし、それだけでなく篠塚が相手のジャンパーに合わせてボールを奪い取るシーンもあり、他の場面でも相手の動きに素速く反応していることが多く、着々と常勝チームへの階段を上っている感じがした。

逆に三洋は迷っているように見えた。三洋の長所は、あらゆる面での思い切りの良さだ。北川智規はじめ、トップリーグでも屈指のスピードランナーを揃えているのだから、開き直ってアグレッシブに攻めてもらいたい。次節は、神戸製鋼コベルコスティーラーズとの対戦。三洋らしい試合を期待。オライリーは先発のほうがいいように思うなぁ。

サニックスとコカ・コーラの試合も見応えがあった。立ち上がりは、SO淵上のロングタッチキックなどでチャンスを作ったコカ・コーラが、淵上のPGとWTB都成の2トライで13-0とリード。しかし、コンバージョンが入らなかったことと、前半終了間際にサニックスWTB大庭にトライを奪われたことが最後まで響いた。しかし、フィフィタ(サニックスCTB)って楽しそうに走るなぁ。前半最後のトライも、フィフィタがタックルをかいくぐりながらパスしてチャンスを作ったし、後半1分のトライも、NO8ミュアのターンオーバーから思い切って縦に走り込んだもの。これからも観客を楽しませるランニングを見せてくれそうだ。コカ・コーラは最後息切れしたように見えたけど、こうした接戦の経験がきっと今後に生きると思う。次節は、ワールドファイティングブルとの対戦。ワールドも調子を上げてきている。こちらもいい試合になりそうだ。

6節を終了して上位と下位グループはハッキリしてきたけど、トップ4争い、残留争いは、ますます混沌としてきた。次節は、前半戦の最後。勝ち点をどれだけ上積みできるか。各チーム懸命の戦いが続く。三洋とサントリーの試合は、日本代表の太田GM兼ヘッドコーチと、永田コーチが見ていたが、ワールドカップアジア最終予選の日本代表メンバーは23日に発表される。春のメンバーを軸にトップリーグ序盤戦で出来のいい選手が入ってくるはずなので、こちらも注目である。そういえば、そろそろオーストラリア首相フィフティーンも発表になるかな。

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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