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まだクライストチャーチにいます。明日からダニーデン入りの予定。ダニーデンは基本的に晴れていたらしい。ジャパンは午前午後の2部練習で、激しいコンタクトプレーをともなったものだったようだ。クライストチャーチも寒いのだけど、ダニーデンの寒さはさらに厳しい。今回のクライストチャーチ滞在では、カンタベリー協会にも行ってきた。下の写真は、玄関に飾ってあった「ランファリーシールド」。伝統の盾争奪戦の勝者が保持するものだ。現在、カンタベリー州代表がこの盾を保持している。他地区はカンタベリーのホームで勝たなければこの盾を奪うことができない。あまりに無造作に置いてあったので、「これ、本物ですか?」と協会の人に聞いてしまった。

ユニオンの事務所はジェイドスタジアムに隣接している。ジェイドの中も見せてもらった。エレベーターで4階まで上がる最上階のスタンドから見たグラウンドが下の写真。現在は、ここがメインスタンドなのだが、これを残した形で、反対側の旧メインスタンドなどを2008年までに建て直すらしい。2011年W杯の準備である。現在の40,000人弱のキャパシティでは小さいということなのだ。ユニオンの事務所も場所を移すようだ。ここまで高いところにある客席でも、いたるところに車椅子の人が観戦するスペースが確保されている。日本のラグビー場も見習いたい点だと思う。

このスタジアムは、元々ランカスターパークと呼ばれたが、現在はジェイドという会社の持ち物で、ホスピタリティールームなども会社が販売しているという。ラグビーの試合は年間15試合ほどしか行われない。よく見ると、スーパー14のクルセーダーズ戦前にピッチを回る馬の蹄の跡がいたるところに残っていた。

メインスタンドの下の柱には、カンタベリー地区の伝説的選手の写真とプロフィールが掲げられている。これが一つ掲げられるたびにお披露目のパーティーがあるらしい。こちらは、現在クルセーダーズのヘッドコーチ、ロビー・ディーンズの現役時代の写真だ。ほとんどの柱に写真が飾られていた。NZに来るたびに代表に選ばれた選手に対する敬意を感じる。今もクルセーダーズのメンバーになれば、スタンドに家族の席が割り当てられるなど、代表選手としての特典がたくさんある。厳しい競争を勝ち抜いた選手が誇りを保てるようなシステムが出来上がっているのだ。だからこそ、子供達もカンタベリー代表、クルセーダーズ、NZ代表を夢見る。日本でも、金銭的な報酬とは別に代表選手達が誇りを持てるシステム作りを急ぎたい。どうしてもチームの強化策が先行してしまうけど、こういうことも大切にしたい。
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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