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ラグビー コラム 2006年5月2日

ワールドユース第3日目

ラグビー愛好日記 by 村上 晃一
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Koi

きょうから鯉のぼりが登場。風が強かったので元気良く泳いでいた。でも、ちょっと寒かった。

大会3日目は予選プールの順位が確定する日なので力のこもった好ゲームが相次いだ。まずは朝一番のカードで、桐蔭学園がクライストチャーチボーイズハイスクールに大健闘。前半を9-7のリードで折り返した。さすがに後半は息切れしたが、コンタクトする局面でも負けずに押し返すなど日頃の練習の成果を出した。それにしてもリードされてからのクライストチャーチボーイズハイスクールのプレーは凄まじかった。FW周辺でしつこく縦突破して力勝負。負傷者が多いのだが絶対に負けられないというプライドを感じた。しかし、これは桐蔭学園にとってはいい経験になったはず。藤原監督も「この大会に来て良かったです。(相手が)ファイトしてくれて、ありがたかった」と、タフな試合を体験できたことを喜んでいた。

圧巻だったのは、東海大仰星が優勝候補の一角であるマリストカレッジ(オーストラリア)を破った一戦。風下に立った前半からリズムよく攻めたあたりは、チームの底力の違いさえ感じた。モールを押し込んで勢いづくと、SO山中が変幻自在のパス回しでBKラインを走らせ、ディフェンス面でも大型選手の突進を低いタックルで食い止める会心の勝利である。東海大仰星は新チームになってから公式戦で無敗の快進撃である。しかも自分たちより大きく、オーストラリアの高校の中でもトップレベルのチームからの勝利に土井監督も満足げ。「選手が上手にゲームをコントロールしてくれました。念願の1位通過は嬉しいし、残りの試合も楽しませてもらいます」と、全国大会などとは違うリラックスした中での大会をすっかり気に入ったようだった。

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東海大仰星に続いてプール戦1位通過を決めたのが地元・東福岡だった。アイルランドのクリスチャンブラザーズカレッジも、2日目までとは見違えるような力強い攻めで拮抗した展開になったが、ターンオーバーやカウンターアタックなど、崩れた状況での東福岡のボールつなぎは抜群に上手い。自陣のピンチからでもボールを奪うとLO千布(ちふ)、NO8有田らを中心にあっという間にトライまでボールを運んでいた。お見事でした。日本のチームが2校1位通過したのは、大会史上初である。

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この写真は、南アのモニュメントハイスクールと大阪工大高の交歓風景。試合後はこんなふうに各学校が健闘をたたえ合い、一緒に集合写真を撮ったり、肩を組んでお客さんに挨拶したりしている。心温まるシーンだ。

結果と順位は以下の通り。順位決定トーナメントの組み合わせは、本日夜9時以降にグローバルアリーナなどのHPで公式発表の予定だが、同順位同士を各プールの得失点差によってさらに順位付けする大会規定に従うと、1位グループは、モニュメントハイスクール対東福岡、クライストチャーチボーイズハイスクール対東海大仰星の対戦になる。ともに面白い試合になりそうだ。

第三日目の結果と順位
◇Aプール
クライストチャーチボーイズハイスクール(NZ)○31-9●桐蔭学園
アイヴィーブリッジコミュニティーカレッジ(イングランド)○31-24●長崎北
※1位=クライストチャーチボーイズハイスクール(NZ)、2位=アイヴィーブリッジコミュニティーカレッジ(イングランド)、3位=桐蔭学園、4位=長崎北
◇Bプール
モニュメントハイスクール(南ア)○38-5●大阪工大高
大分舞鶴○22-14●ペゼハイスクール(韓国)
※1位=モニュメントハイスクール(南ア)、2位=大分舞鶴、3位=大阪工大高、4位=ペゼハイスクール(韓国)
◇Cプール
リセベルビューハイスクール(フランス)○26-5●佐賀工業
東海大仰星○25-10●マリストカレッジ(オーストラリア)
※1位=東海大仰星、2位=マリストカレッジ(オーストラリア)、3位=リセベルビューハイスクール(フランス)、4位=佐賀工業
◇Dプール
東福岡○36-12●クリスチャンブラザーズカレッジ(アイルランド)
トンガカレッジ(トンガ)○22-7●伏見工業
※1位=東福岡、2位=トンガカレッジ(トンガ)、3位=クリスチャンブラザーズカレッジ(アイルランド)、4位=伏見工業

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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