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ラグビー コラム 2006年2月5日

日本選手権1回戦結果

ラグビー愛好日記 by 村上 晃一
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土曜日の秩父宮は冷え込んだ。第1試合の前にピッチレベルの気温が4度だったから、日陰になっている観客席はさぞ寒かっただろう。みなさん大丈夫でしたか? 僕は1試合目の解説をして、2試合目はバックスタンドで見ていた。日当たりが良くって寒くはなかったけど、タマリバの頑張りには力が入った。

コカ・コーラと関東学院は、両チームの力量が接近していると思っていたが、やはり関東学院が健闘した。コカ・コーラは、CTBラウペペ、FL山口キャプテンが負傷欠場とあって、FWに外国人選手を2人起用していた。このFWで圧力をかけたかったところだが関東学院も接点には強い。コカ・コーラはここで関東を崩せず、試合は拮抗した。FB有賀は足腰の強い突破を繰り返し見せてくれたし、トライゲッターのWTB北川は相手ボールを奪って80m以上の独走トライを決めた。7-7のまま後半40分を迎えた時には抽選かと思われたが、最後はコカ・コーラのHO蔵がゴール前のモールから意地のトライを奪った。これでコカ・コーラは、トップリーグの上位チームにチャレンジできることになったわけだ。来季に向けて、勝っても負けても課題を見つけられる試合をしてほしい。

この時期の試合は、大学チームにとって調整が難しい。1月8日の決勝戦以降、これだけ試合間隔があると、ゲームフィットネスとかゲーム勘はどうしても鈍る。2試合目の早稲田もそのあたりが影響したのか、前半は特にミスが多かった。

しかし、タマリバの工夫と頑張りは賞賛されるべきだろう。前半は0-7での折り返し。後半2分には、CTB山本が絶妙のコースに走り込んで、早稲田の防御ラインを突破、そのままインゴールに飛び込んだ。早稲田の防御ラインを抜くために周到に準備されたプレーだったらしく、まさに会心のトライ。7-7の同点である。早稲田の攻撃力を出させないように、できるかぎりボールを保持していく戦い方は見事だった。スクラムの劣勢がなければ、もっと健闘できただろう。それぞれ忙しい仕事の合間をぬってトレーニングに励み、学生王者にここまで対抗したのは立派だった。試合後、数名の選手達に話を聞いたが、心からラグビーを楽しんでいて好感を持った。桑江、高田という、早稲田と慶應OBの両LOも良かった。桑江選手は「自分の時と同じサインプレーもあった」と、ラインアウトで早稲田にプレッシャーをかけていた。このあたりの話は日曜日深夜放送のJSPORTS「ラグビープラネット」に特集される。ぜひ、ご覧ください。

早稲田の清宮監督は試合後、「タマリバがよくやったということです。しかし、我々のきょうのターゲットはゲーム勘、ゲームフィットネスを得ることでした。そういう意味ではいい試合だったのでは」と、ある程度の苦戦は想定していた様子だった。次はトップリーグへのチャレンジである。

日本選手権1回戦■試合結果
コカ・コーラウエストジャパン○12- 7●関東学院大学
早稲田大学○47- 7●タマリバクラブ

コカ・コーラと早稲田の相手がどこになるのかは、マイクロソフト杯決勝結果次第。東芝が勝てば、トップリーグ(TL)2位の三洋電機がトーナメント表の右端に入り、4位のトヨタが東芝のブロックに入るため、NEC対コカ・コーラ、トヨタ自動車対早稲田という組み合わせになる。一方、サントリーが勝てば、サントリーがトーナメント表の右端に入り、TL4位のトヨタは出場できなくなる。東芝ブロックにはTL3位のNECが入り、NEC対早稲田、三洋電機対コカ・コーラになる。さあ、どうなるかな?

というわけで、これからシックスネイションズを見ます。感想は明日以降に。

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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