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花園第2グラウンドの放送ブースからの景色。檻の中でしゃべってるみたい。
メインゲート付近のおみやげ物コーナー。いろいろ見ていくと、名物「花ラグ饅頭」のほかにも、「ラガーメンまんじゅう」、「闘球チョコレート」、「闘球まんじゅう」なんてのもある。まんじゅうが多いのはなんでだろう。
メインゲートを入ったところにある、JSPORTSコーナー。3つのグラウンドの試合を同時に放映しているので、ここで面白そうな試合をチェックしてから、各グラウンドに向かうお客さんが多い。加入のほうも、よろしくお願いします。
28日朝、花園ラグビー場直前で、四日市農芸高校ラグビー部の下村監督と会う。
「あれ?」
「朝明高校の応援に来たんですよ。花園に来ないと、シーズンが終わった気がしなくて」
三重県の予選決勝で敗れた相手を応援に全部員でやってきたという。いいライバルなんだなぁ。春には、3-51と大敗した相手に、全国大会予選では13-18と迫ったのだから、下村監督としては納得の敗戦だったのだろう。ライバルの応援を背に、初出場の朝明は後半に力を発揮して、鹿児島実業に33-19で勝利した。
僕が解説した東海大翔洋と土佐塾の試合は、翔洋が88-0と一方的に勝ったが、翔洋のSH倉津圭太選手のプレーに感心した。彼は聴覚障害があり、試合中ほとんど周囲の声が聞こえないそうだ。それでも、周囲をよく見て、伸びのいいパスを放ち、時折、スピードあるサイド突破も見せていた。ラグビーにおいて後ろからの声が聞こえないというのは相当なハンディのはずだが、チームメイトは口を大きく開けて話し、大きなジェスチャーでサインを伝える。素晴らしいチームワークだった。
試合後、応援してくれた女子に囲まれる倉津くん。また、メインスタンドでは、聴覚視聴者(デフ)ラグビーの展示コーナーもあった。デフ・ラグビーは、ワールドカップもあるほど、世界では盛んである。日本代表も結成されている。
もう一つ解説した安積(あさか)と八幡工は大接戦。FWの平均体重で10㎏以上劣る安積がよくボールを動かして攻め続けた。大事なところでミスが起きていたが、いいラグビーをしていたと思う。選手たちも、涙を見せてはいたが、準備したサインプレーでトライもあげたし、ある程度力を出せて満足げだった。試合後の表情は、それぞれだね。14-10で八幡工の勝利。
注目していた荒尾と國學院栃木の試合は、荒尾が10-9で勝利。高鍋は、東農大二を17-12で下した。5連覇を目指す啓光学園に最初にチャレンジするのは荒尾ということになった。
◎きょうの失敗。
解説中、つい試合に力が入りすぎて「ここ、大事だよ〜」とつぶやいてしまった。ふつう「大事です」なのに。口から言葉が出ている最中に気づいたのだが、止まらなかった。ごめんなさい。
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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