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7月2日の2テストマッチについて書きたい。文末に結果を入れますので、まだ試合を見てなくて結果を知りたくない人はこの先読まないでくださいね。
その前に応援スタイルについて「瑞穂のラグビー好き」さんからどうすべきかという質問があったが、ライオンズ戦を見ても、やはりラグビーの応援は両方のサポーターが混在しているのがスタンダード。ライオンズとオールブラックスだって大雑把には分かれているけど、よく見ると赤と黒のジャージーが隣同士で肩を組んだりしている。それがラグビー文化。ただ、サポーターズシートを設け、みんなで声を出して応援したい人と、静かに見たい人の選択肢があるのはいいと思う。社員が団体で来る場合などは固まるのが当然だろうし、応援スタイルは自由なのでバレーボールみたいにするチームがあってもかまわないと思う。だけど、一般の観客席は自由でありたい。
◎NZ代表オールブラックス対ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズ
第1テストのオドリスコル主将の負傷と、テストマッチシリーズでの負け越し阻止に向け、チームの闘争心に火がついたライオンズの勢いは凄まじかった。SHピールの速攻からチャンスを作り、1分にキャプテンのCTBガレス・トーマスが先制トライ。PK、FKからも次々に速攻を仕掛けてオールブラックスを慌てさせた。しかし、ウィルキンソンがドロップゴールを外すなど、この時間帯に追加点を取れなかったのが最後まで響いた。17分には意図通りの展開でオールブラックス陣でマイボール・ラインアウトを得ながら、オープン展開中にミス。これをウマンガに拾われ、ダニエル・カーターがライオンズCTBヘンソンのタックルをかわしながら大幅ゲイン、最後はウマンガがトライ。これで流れは一気にNZに傾き、終盤は一方的な展開になった。
第1テストに比べれば意図的な攻撃を見せたライオンズだったが、いかにも付け焼き刃的な感じがした。テストマッチは全3戦だから、これでテストマッチシリーズの負け越しは決定。「史上最悪のライオンズ」とメディアから酷評された第1テストに続いて、またしてもバッシングの嵐となりそう。日本ではあまり報道されないけど、ライオンズの遠征というのは、イギリスではオリンピック並に報道される。2003年のW杯優勝でサーの称号まで得たウッドワード監督もショックを隠しきれない。最終戦は、7月9日。ライオンズにとっては、まさに絶対に負けられない総力戦になる。オールブラックスは、どんな時も手を抜かないチームなので3連勝を狙ってくる。壮絶な試合になりそうだ。
◎オーストラリア対フランス
はっきり言ってライオンズの試合より面白かった。南ア遠征の疲れもあって劣勢が予想されていたフランスが、SHエリサルド、SOミシャラク、WTBラアラグらを軸にボールを動かし続けた。ベテラン揃いのワラビーズも、SOラーカム、CTBギタウらが再三突破して応戦。1分以上継続する攻撃が随所にあって、まさに息もつかせぬ好ゲームとなった。それにしても、両チーム、タックルされながらのパスが上手い。サポートの選手のコースもいい。ワラビーズNO8ライアンズ、やるね。ポール、セイラー、トゥリヌイも粘り強い足腰を披露した。レイサムのプレーは気持ちいい。しかし、フランスも、後半30分以降は大攻勢。一時は、24-30まで迫った。それでもトライを取り返したワラビーズの底力。ボールつなぎのうまさは、恐れ入った。
粘り強い攻防を見て、ふと思った。日本はオーストラリア・ラグビーをアレンジした方が強化が早いのではないか。ディテールを積み上げる方が日本人には合っている。個人の判断重視ならゲーム全体をイメージできる選手を育てなければならないが、今の日本にそういった選手は非常に少ない。それにフランス・ラグビーっていうのは、観客を驚かせてやろう!っていう遊び心がある。発想が豊かでないと難しい。
◆試合結果
オールブラックス○48-18●ライオンズ
オーストラリア○37-31●フランス
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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