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ラグビー コラム 2005年6月23日

後れ馳せながら、タグです。

ラグビー愛好日記 by 村上 晃一
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水曜日は早朝に神戸から帰京し、週一度非常勤講師をしている専門学校へ直行した。眠かった〜。スポーツマスコミ志望の学生達と会うのは楽しい。僕のラグビーの話を喜んで(たぶん)聞いてくれる。調子に乗ってガンガンしゃべる時もあるのだが、きょうは眠すぎた。

アイルランド戦があった日曜日、秩父宮ラグビー場でタグラグビーの日本王者・汐入小ホワイトベアーズの子供達と会った。コーチの鈴木さんご夫妻に、3月5日、6日に行われた全国小学生タグラグビー選手権のビデオをいただいた。僕も、その大会の取材を楽しみにしていたのだが、インフルエンザで寝込んでしまったのだ。学校から帰ってビデオを見た。NHKのサンデースポーツ他、ニュース番組で取り上げられたもののハイライトと、大会の模様を丹念に追ったビデオが編集されていた。

試合着に関東学院大学の春口監督が塩をふって子供達に渡すシーンもあった。子供達は横浜市立汐入小学校に通っているが、休日に関東学院のグラウンドで練習している「釜利谷クラブ・ジュニアチーム」の一員でもある。クラブは春口さんが理事長を務める「横濱ラグビーアカデミー」が主宰している。

子供達の試合ぶりを見ながら、何度もうならされた。判断のいいサポートプレーと、パスに走り込むスピード、相手のタグを確実に奪取する集中力。惚れ惚れした。それにしても決勝戦は、結果を知っているのにハラハラした。相手の磐田市立東部小学校もいいチームだった。大接戦だったんだね。いい試合でした。改めて、おめでとう。

この子たちの中からきっと日本代表、女子日本代表の選手が出るね。実現するのは、10年後くらいかな? まだまだ僕も現役で取材してるつもりだから、楽しみだ。

◎ミリオンダラー・ベイビーの小説、読みました。
少しずつ読み進んでいたのだが、神戸製鋼の取材に向かう「のぞみ」の中で一気に最後まで読んだ。つまり、何も聞こえなくなるくらい引き込まれた。なるほど噂通りの傑作。映画を見てから読んでよかった。短編小説のいくつかの要素をピックアップして、映画は作られているんだね。スポーツライティングにも参考になることが多かった。「いかに負けるかは、いかに勝つかと同じくらい重要である…」みたいな意味深長な言葉がサラリと頻繁に出てくる。ボクシングのカットマントいう職人の世界も垣間見られて面白かった。作者のF・X・トゥールって、50歳からボクシングの世界に入って、これを70歳で書いたと言うんだから驚く。僕と同世代の人たちも人生これからだよね。読むかどうか迷っている人は、ぜったいお薦めです。

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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