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きのうは、JSPORTSのスタジオでイングランド・プレミアシップのバース対ノーサンプトン、スーパー12のブルズ対クルセーダーズの解説をした。これは、お薦めマッチに書くべきかもしれないが、両方とも面白いので視聴可能の方はぜひ見てください。
スーパー12の収録はほとんど現地の映像をライブで受けて解説するのだが、数試合どうしても録画に解説する場合がある。そんな時は、ネットなどで内容は調べず新鮮な気持ちで見るようにしている。だから、試合中に驚いているのは本当です。バースはオーストラリア流のコーチングを受けた組織的な攻撃をする。ブルズは、ものすごくアグレッシブで興奮した。クルセーダーズのキャプテンのマコウが脳震とうで退場するシーンは、ちょっと怖い。結局大事には至らなかったようだ。
僕も大学生の頃、タックルされた時に、頭からグラウンドに叩きつけられ、痙攣し、気を失って病院に運ばれたことがある。今では友達と笑い話になるんだけど、あん時は、死ぬかと思った。頭とか首は、怖い、だから、ラグビー選手は最初に首を鍛える。これだけは怠ってほしくない。スクラムの安全対策がとられてから、首の事故はかなり減っているみたいだけどね。
さて、本題。きのうの日記に、日本A代表、B代表のメンバーに期待してるってところで、キャプテン経験者が多いことが理由と書いた。これは実感に基づいている。僕が学生の頃、大体大は学生ラグビー界でメキメキと頭角を現していた。3年時には大学選手権V3中の同志社に初めて勝って関西リーグで優勝した。で、この頃のメンバーがどんなだったか思い起こすと、大阪、京都の府立高校出身者が多かった。しかも各チームでキャプテンかバイスキャプテンを務めた選手が多かった。弱いチームのお山の大将ばかり集まると、まとまらないと思われるかもしれないが、これがまとまる。多くのキャプテンは組織全体をいかにまとめるかを考えるので、一選手になった時も、組織の中での役割を果たすことの重要性がよく分かるからだ。
神戸製鋼も、強いときはキャプテンをうまく補強していたよね。堀越、元木、吉田明、小泉などなど、みんなチームの軸になっていった。頭のいい補強だなって、いつも感心していた。
日本A、B両代表、期待してますよ。
◎豆知識【キャプテンシー】=タイトルの説明が最後になっちゃった。小林深緑郎さんが、ずいぶん前にラグマガに「キャプテンシーを得る」というのが正しい使い方と書いていた。辞書を引くと、キャプテンシーとは、キャプテンの地位を指す名詞と説明されている。だから、指導力をキャプテンシーと言うのは本来の意味とは違うわけだね。
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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