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上井草の早大グラウンドには、全面と半面のフィールドがあるのだが、半面のほうが人工芝になった。29日に完成したらしい。
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当たり前だけど、人工芝は最初から白い芝がラインになっている。昔の選手なら誰もが経験した、メジャーで測って線を引く仕事がなくなるわけだ。楽だね。
30日は早稲田大学の清宮監督のインタビューをした。花粉が「非常に多い」日で辛かったよ〜。4月21日発売のラグビーマガジン別冊「ラグビークリニック」の取材だった。詳細はそちらをご覧ください。
清宮監督のことは、大学2年から取材しているのだが、あの頃から将来間違いなく大物になると思っていた。プレーは熱いが理論派。頭の回転は抜群に良かった。なにより話していることにオリジナリティがある。
今回も、歯切れが良かった。結果を出しているから当然だが、この監督の凄いところは、チーム作りのデザインが非常に明確ということだろう。全体像が描けているから、コーチングにブレがない。選手が迷わずついていくのがよく分かる。
言葉数が少ないにも自信の表れだろう。あれこれ言われるより、やるべきことを絞って言ってもらった方が選手もやりやすい。現役時代にちょっと教えてもらいたかったな〜なんて、思ってしまう監督である。
さて人工芝である。最近は練習グラウンドを人工芝にするところが多くなった。明治、帝京、東海、流通経済らの各大学に母校・大阪体育大学も。大体大は、一年間、表面の強度などを詳細に測定したのち最良のものを敷いたので、他大学の選手にもすこぶる評判がいい。IRBのお墨付きももらったので公式戦(国際試合)も開催できる。実際、何度か行ってみたが、天然芝よりフラットで走りやすく、スライディングしてもやけどすることもない。葉っぱが人工というだけである。早稲田のもかなり質がいいようで、今後も人工芝を採用するチームはどんどん増えるだろう。使用頻度が高く、芝生の根付かないスタジアムなどは、人工芝導入を考えた方がいいかもしれない。ん? いや、別に秩父宮ラグビー場という意味ではありませんよ。
ただし、早稲田は全面のフィールドは天然芝にこだわりたいようだ。
「試合する場所が人工芝ならいいけど、試合は天然芝ですからね」
その通りです。清宮監督は、ほんとに合理的というか、現実的だなぁ。
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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