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ラスト20分間で、帝京のリードはすでに32点(47-15)。
そして真紅の軍団は、ここからさらに26得点を上乗せする。
勝利は濃厚だ。しかし勝利という結果にフォーカスをしていなかった。その心構えが、決勝での最多得点という圧巻の結果を生んだ。
「点差は気にしていませんでした。結果に走ってしまうと一つひとつのプレーがおろそかになるので、プロセスを大事にして戦いました。それがこういう結果になったと思います」(帝京・CTB松山主将)
後半24分には順目に強いランナー(FL青木、HO江良颯)を当てて、最後は途中出場のLOダアンジャロ・アスイが4本目。
さらに後半30分にWTB小村真也が5本目、同35分にはFL青木が6本目。
早稲田もWTB槇のインターセプトで3トライ目を返したが、ビハインドは46点(20-66)。最後はSO高本の冷静なキックパスから途中出場の戒田慶都が、11トライ目を沈めた。
スコアは73-20。帝京の73得点は、2020年度の天理大学(55-28)早稲田を超えて決勝で最多。53点差は、2014年度の帝京(50-7)筑波大学の43点差を更新する快挙となった。
シーズンで着実に成長し、決勝の舞台に辿り着いた早稲田。
就任2年目の大田尾監督は「今日は大差がついてしまいましたが、ここまで歩んできた道のりは素晴らしいもの」と話した。
「ただ、こういう展開になってしまったこと、勝たせてあげられなかったことに、責任を痛感しています」
早稲田実業時代は79大会ぶりの花園出場にもスキッパーとして貢献した相良主将。学生ラストゲームを、落ち着いた口調で振り返った。
「悔いが残らないように1年間やってきて、今週一週間良い準備ができました。しかし、ラグビーは、接点とセットプレーの部分で負けたら勝てない、ということを改めて感じました」
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