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サイドが入れ替わった後半も、シーウェイブスのアグレッシブな姿勢にヒートが食い込まれるシーンが続く。風上に立ったこともあって敵陣に攻め込む機会も多く、立ち上がりの5分で立て続けに22メートルライン内でのマイボールラインアウトの機会をつかんだ。
しかしスローイングの乱れでこのチャンスを仕留め切れず、50分の左中間約45メートルのPGもわずかに右にそれて失敗。貴重な得点機を相次いで逃すと、流れは徐々にヒートの側へと傾いていく。その後も細かいミスやペナルティが重なり、ヒートがシーウェイブス陣に攻め入る場面が増え始めた。
ゲームが動いたのは62分だ。敵陣22メートル線内のラインアウトを起点にヒートが連続攻撃でボールを動かし続け、途中出場のSOジョノ・ランスの背後から走り込んだWTB生方信孝がディフェンスラインをブレイク。パスを受けたCTB渡邉弐貴がタックラー2人をかわし、左中間に押さえる。
これで2点差に詰め寄ったヒートは、なおも逆風の中で辛抱強くボールを動かして攻め続け、ゴール正面でペナルティを獲得。68分のSOランスのPG成功で、ついに18-17と試合をひっくり返した。
そこからのラスト10分の攻防は壮絶だった。ヒートがスピードに乗ったアタックでたびたび敵陣22メートルライン内に攻め込むも、シーウェイブスは集中力高くディフェンスし続けてボールを奪い返し、すかさず切り返す。そして迎えた79分過ぎ、渾身のタックルとジャッカルで相手のノットリリースザボールを誘うと、SOキャメロンのタッチキックが風に乗って一気に敵陣へ。
残り時間がなくなったことを知らせるホーンが鳴らされる中、シーウェイブスが懸命にフェーズを重ねたところでヒートにラインオフサイドの反則があり、レフリーの右腕がホストチームの側に上がる。シーウェイブスのCTB小野航大キャプテンは、ここでPGを選択。
距離は約40メートル。決まれば逆転。緊迫した静寂の中、SOキャメロンの右足から放たれたボールはゴールに向かって伸びていったが、無情にもポールをかすめて右にそれた。17-18。直後にノーサイドを告げるホイッスルがスタジアムに響いた。
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