【ハイライト動画あり】京産大が関西王者に王手！天理大との大一番制す。関西大学ラグビーAリーグ

キャプテンの活躍で前半35分にスコアを7－7の振り出しに戻すと、さらに同43分にはスクラムでのPK奪取からペナルティゴールを追加。10－7とリードして前半を折り返した。

しかし京産大は後半5分、FB竹下拓己がPGを決めて早々に10－10と追いつく好スタートを切ると、同10分にはスクラムでお返しのPK奪取。

ここで京産大は自陣5m付近から敵陣10mまで入る素晴らしいタッチキック。天理大はその後自陣でオフサイドを犯してしまい、PGでさらに3点を失う。

13－10と勝ち越した京産大は、ここから伝統の強力スクラムで徐々に優勢に。後半20分には相手ボールスクラムを押し切る見事なスクラム・ターンオーバーを披露し、2684人が入った会場をどよめかせた。

京産大は後半23分にも3点を追加するPG攻勢でリードを6点（16－10）に。天理大も同25分に負けじとスクラムでPKを奪い、敵陣左に入るが、勝負のラインアウトモールで京産大のLOラウシにモール中央を破られて失敗。

逆に後半37分、自陣ラックで反則（ネックロール）を犯してしまい、京産大は後半4本目のPG成功で19－10。セーフティーリードの9点を奪われた。

関西5連覇王者の天理大は誇りに懸けて自陣から10フェーズを越える長いアタックを仕掛けるが、京産大は一人目の低いタックル、運動量で対抗。最後まで京産大の壁を突破できず、19－10のままノーサイド。

京産大は2010年シーズン以来の天理大撃破。2敗目を喫した天理大は優勝の可能性がなくなり、関西連覇は「5」でストップした。

これで唯一の6戦全勝となった京産大は、最終節を残して優勝に王手をかけた。2位の近畿大学は勝ち点3差で追いかけており、京産大が12月4日、6敗の関西学院大学との最終戦に敗れれば逆転優勝もある。優勝の行方は果たして――。

文：多羅 正崇