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ジャパンラグビートップリーグは、今週末の4月10日(土)11日(日)にリーグ戦の最終節となる第7節を迎える。
過去トップリーグで優勝4回を誇るパナソニックは、先週まで開幕から連勝を続けてきた。前節は雨天の中、全勝同士で神戸製鋼コベルコスティーラーズと対戦したが、13-13で引き分け。5勝1分の勝ち点26で首位に立っている。
一方、トップリーグ初優勝を目指すヤマハ発動機は、今季は開幕戦で日野レッドドルフィンズに勝利したが、第2節でリコーブラックラムズに惜敗。その後、第4、5節と連敗したが、前節はNTTドコモレッドハリケーンズに33-21と快勝し、3勝3敗で勝ち点15と4位につけている。
パナソニックのロビー・ディーンズ監督は、前節の神戸製鋼戦から大きくメンバーを入れ替えた。
神戸製鋼戦からメンバーを入れ替えたパナソニック
FW(フォワード)は4名の先発を変更。第1列は全て入れ替え、PR(プロップ)は稲垣啓太、平野翔平に替え、グレイグ・ミラーとヴァルアサエリ愛が、HO(フッカー)はキャプテンの坂手淳史が欠場し、ベテランの堀江翔太が入った。なお、ゲームキャプテンは堀江が務める。
LO(ロック)は長谷川峻太が先発し、前節4番でプレーしたヒーナン ダニエルが5番にシフトし、イングランド代表のジョージ・クルーズが控えに回った。バックローはFL(フランカー)ベン・ガンター、布巻峻介、NO8(ナンバーエイト)ジャック・コーネルセンの3人が引き続き先発する。
CTB(センター)はウェールズ代表経験のあるハドレー・パークスと、ディラン・ライリーのコンビはそのままだが、WTB(ウィング)は福岡堅樹に代わって梶伊織が先発し、竹山晃暉と両翼を担う。FB(フルバック)には野口竜司が前節同様にスターターとなった。
ディーンズ監督は「プレー精度やキックの正確性など、彼が入ることでゲームを作って、我々のやりたいラグビーを実行してくれる」と信頼する山沢をホームの最終戦で10番に起用し、攻撃的なゲームメイクを期待するようだ。
ゲームキャプテンのHO堀江は前節の後、「セットプレーのレベルを上げる、質をあげることは追求していきたい」と話していたが、セットプレーの強いヤマハ発動機相手に互角以上に戦いたい。
いずれにせよホームのパナソニックとしては、堅守速攻を軸に、トライを重ねて地元のファンに勝利を届けたいところだ。
2名の変更にとどめたヤマハ発動機
一方のヤマハ発動機は、FW2名の変更にとどめた。PR山本幸輝と伊藤平一郎、HO平川隼也とフロントローは変わらず、LOマリー・ダグラスからフレッド・ヒュートレルに代わり、ゲームキャプテンのヘル ウヴェとコンビを組む。FLは主将の大戸裕矢に替わり、粟田祥平が6番に入り、松本力哉は前節に引き続き7番、南アフリカ代表クワッガ・スミスがNO8を務める。
BKは前節と変わらず、SH吉沢文洋とSO清原祥の2人がハーフ団を構成し、CTBが白井吾士矛と石塚弘章の2人、WTBはマロ・ツイタマとシオネ・トゥイプロトゥが務め、FBは今季限りで引退を表明している元日本代表の五郎丸歩が、2試合連続で先発に入った。
ヤマハ発動機の堀川隆延監督は、先週のNTTドコモ戦後、「自チームのスタイルでゲームができたのは、前半と後半の10分ぐらいで、残り30分間はこちらのミスを改善していく必要がある。これからもゲームを支配できる時間帯を増やしていけるよう課題を改善していきたい」と修正点を口にしていた。
ヤマハ発動機としては、ディフェンスを安定させつつ、武器とするセットプレーを軸に相手陣での時間を増やしたいところだ。
ホームのパナソニックは3トライ差以上の勝利を挙げればカンファレンス首位が確定するが、得失点で55点も、2位の神戸製鋼を上回っているために、勝利すれば大きくカンファレンス首位を引き寄せることになりそうだ。
4位のヤマハ発動機としては、3位のNTTドコモレッドハリケーンズを逆転するために、何としてもパナソニックから2016-17シーズン以来の白星を挙げて順位を上げたい。
パナソニックのホワイトカンファレンス1位通過がかかる注目の一戦は、4月10日(土)12:00に埼玉・熊谷ラグビー場でキックオフされる。
文:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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