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ラグビー コラム 2021年3月26日

ベスト8出揃う。花園決勝の再戦は桐蔭学園が勝利。全国高校ラグビー選抜大会2回戦

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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3月26日(金)、熊谷文化スポーツ公園ラグビー場などで、22回目を迎える全国高校ラグビー選抜大会の2日目が開催された。2回戦の8試合が行われ、ベスト8が決定、また1回戦敗者同士の対戦「コンソレーション」の8試合も併せて行われた。

Bグラウンドでは2回戦の4試合が行われた。10:45からは4連覇を目指す桐蔭学園(神奈川)と、近畿第5代表の京都成章(京都)という1月の花園決勝と同カードがキックオフされた。

桐蔭学園はラインアウトこそ、なかなかキープできなかったが、接点で相手にプレッシャーをかけてジャッカルを繰り返し、前半13分にHO(フッカー)門脇遼介(2年)がトライを挙げて、前半を7-3で折り返した。

再戦も桐蔭学園が勝利

後半、ともにトライを挙げて14-10となるが、24分、桐蔭学園がボールを展開し、WTB(ウィング)松田怜大(1年)がトライを決めるなどして、24-10でノーサイド。花園決勝の再戦は、またも桐蔭学園が勝利した。

12:00からは天理(奈良)と流経大柏(千葉)が対戦した。前半はともにトライを取り合い、12-10と流経大柏のリードでハーフタイムを迎えた。後半は風上となった天理が優位に進め、FL(フランカー)田中優也、SH(スクラムハーフ)岩見優太、WTB田仲功栄(いずれも1年)がトライを挙げて27-12で勝利した。

後半、天理が突き放した

13:15からは中部大春日丘(愛知)と佐賀工業(佐賀)が激突した。中部大春日丘が2トライを挙げて先制するものの、佐賀工業も武器とするモールを起点に前半19分にNO8(ナンバーエイト)永池海音(2年)、前半ロスタイムにもHO鶴留渉英(2年)トライを奪い14-10とリードして前半を折り返した。後半は得点が動かず、そのまま佐賀工業が勝利した。

14:30からは優勝候補の東海大大阪仰星(大阪)に、朝明(三重)がチャレンジした。立ってボールをつなぐラグビーを追求している東海大大阪仰星が前半から相手を圧倒。PR(プロップ)大下貴志(2年)の連続トライで試合を優位に進めると、前半8トライ、後半7トライの猛攻を見せて91-0で快勝した。

終始、ペースを握った石見智翠館

Cグラウンドでも2回戦の4試合が行われた。12:00からは石見智翠館(島根)と國學院栃木(栃木)が対戦した。前半、ボールを展開しアタックを続けた石見智翠館が、10-0とリードして折り返した。後半も石見智翠館ペースで試合が続き、1トライを奪われたが、SO(スタンドオフ)崎田士人(2年)が2トライを挙げるなどして、29-7で勝利した。

13:15からは優勝候補の東福岡(福岡)に松山聖陵(愛媛)が挑んだ。前半から展開力に勝る東福岡ペースとなり、WTB越智光太朗(2年)のハットトリックを含む11トライの猛攻を見せて、75-0で快勝した。

近畿王者にあと一歩と迫った茗渓学園

14:30からは近畿王者の常翔学園(大阪)と茗溪学園(茨城)が対戦した。前半、前に出る推進力に長けた常翔学園が、キャプテンHO大本峻士(2年)らの3トライで21-5とリードする。

後半、タックルをしっかり決め、ペースをつかんだ茗渓学園がキャプテンSH高橋佑太朗(2年)の3トライなどで20-28とするが、試合はそのままノーサイドを迎えた。トライ数は4つと同じだったが、常翔学園のSO仲間航太(2年)がゴールを4本決めたことが大きかった。

前半のリードを守り切った大阪桐蔭

15:45からは大阪桐蔭(大阪)と長崎北陽台(長崎)の実力校同士が激突した。前半、大阪桐蔭がFW(フォワード)、BK(バックス)一体となって攻め込みWTB田積智陽(2年)らが3トライを奪い、19-0とリードした。

後半、長崎北陽台も反撃し、SO大町佳生のトライとゴールで7-19としたが、その後は大阪桐蔭がディフェンスで粘り、得点を許さず、そのまま大阪桐蔭が19-7でノーサイドを迎えた。

◆2回戦 Bグラウンドの結果

○桐蔭学園(神奈川)24-10 京都成章(京都)●
○石見智翠館(島根)29-7 國學院栃木(栃木)●
○天理(奈良)27-12 流経大柏(千葉)●
●中部大春日丘(愛知)10-14 佐賀工業(佐賀)○

◆2回戦 Cグラウンドの結果

○東福岡(福岡)75-0 松山聖稜(愛媛)●
○常翔学園(大阪)28-20 茗溪学園(茨城)●
○東海大大阪仰星(大阪)91-0 朝明(三重)●
○大阪桐蔭(大阪)19-7 長崎北陽台(長崎)●

2回戦がすべて終了した後、ベスト8に残った8校のキャプテンによる抽選で3月28日(日)の準々決勝のカードが決まった。

◆準々決勝組み合わせ

3月28日(日)@熊谷ラグビー場
10:00天理(奈良)vs.桐蔭学園(神奈川)
11:30常翔学園(大阪)vs.大阪桐蔭(大阪)
13:00石見智翠館(島根)vs.東海大大阪仰星(大阪)
14:30東福岡(福岡)vs.佐賀工業(佐賀)

地元・熊谷工業が嬉しい白星

Cグラウンドや補助陸上競技場などで、1回戦敗者同士の「コンソレーション」も8試合行われた。11大会ぶりに出場した地元の熊谷工業(埼玉)、初出場の開志国際(新潟)、読谷(沖縄)が嬉しい白星を挙げている。

◆コンソレーション(1回戦の敗者対決)

○熊谷工業(埼玉)26-10函館ラ・サール(北海道)●
●秋田工業(秋田)12-54大分東明(大分)○
●日本航空石川(石川)5-15洛北(京都)○
○開志国際(新潟)26-21日川(山梨)●

●黒沢尻北(岩手)7-26早稲田実業(東京)○
●佐沼(宮城)7-29読谷(沖縄)○
●明和県央(群馬)7-46仙台育英(宮城)○
●高鍋(宮崎)12-17札幌山の手(北海道)○

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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