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惜しくも一歩及ばなかったウェールズのウォーレン・ガットランドHC(ヘッドコーチ)は「力勝負になると分かっていた。われわれは食らいついたし挽回した」。
「残り4、5分は試合の流れが相手へ傾いたと思う。消耗戦の中で戦い続けた選手たちを誇りに思う」と振り返った。
続いて、3位決定戦がウェールズ指揮官として最後の試合になることを受けて、「私の(ウェールズHCとしての)最初の試合はイングランド戦で、最後の試合もそうなることが夢だったがかなわなかった」。
「しっかり回復して、オールブラックスとのゲームに備えなければならない。次の金曜日が(チームのみんなと)一緒に過ごす最後の時間になるので、楽しめるようにしたい」と前を向いた。
キャプテンのLO(ロック)アラン ウィン・ジョーンズも、「僕らは最後まで諦めなかった。2度追いついたことを誇りに思う。追う展開になってしまって、あと少しのところで追いつけなかった」と唇を噛んだ。
一方、決勝進出を決めた南アフリカのヨハン・エラスムス監督は「彼らが優勝した6カ国対抗を分析し、相手を窒息させるようなチームであることは見て取れた。選手たちは強みを保ちながらも相手のプレーに対応した」と称えた。
また、決勝戦に向けて監督は「ここ18カ月でイングランドと4度戦って2勝2敗だ。彼らのスタイルにも慣れている」。
「最後に戦った時より(イングランドは)良くなっている。昨夜ニュージーランドを倒したのを見れば明らかだ。ただ、チャンスはあると思っている」と気を引き締めた。
キャプテンのFLシヤ・コリシは「前半はペナルティを相手にたくさん与えるなど、規律面では良くなかった」。
「プレッシャーを相手に掛けたが、それを緩めるたびにペナルティを与えてしまった」と反省を口にしたが、「お互いにベストを尽くした。プレッシャーに最後まで対応できたことは本当にうれしい」と笑顔を見せた。
また、決勝戦に向けてコリシは「「2007年の優勝時はまだ子どもで、家にテレビがなかったから、その試合はみんなでパブのテレビで見ていた。決勝は自分とチームにとって多くの意味がある」と腕を撫した。
敗れたウェールズは11月1日(金)、東京スタジアムで、ニュージーランドと対戦し、1987年の第1回大会以来の3位を目指す。
また、3度目の優勝かかかった南アフリカは11月2日(土)、神奈川・横浜国際総合競技場で、エディー・ジョーンズHC率いるイングランドと決勝を戦う。
優勝杯「ウェッブ・エリス・カップ」を掲げるのは、イングランドキャプテンオーウェン・ファレルか、それとも南アフリカキャプテンのコリシか。
【ハイライト動画】ウェールズvs.南アフリカ
(c) Rugby World Cup Limited 2019
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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