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第6節屈指の好カードは激戦となった。
2018年度のトップリーグは、すでにリーグ戦が残り2試合。
パナソニックが8強による1~8 位決定トーナメント(8強T)に一番乗りするなか、東京・秩父宮ラグビー場では、リーグ上位に定着したい2チームが激突。
10月13日(土)、2勝3敗のNTTコミュニケーションズ シャイニングアークス(総勝ち点13)と、3勝1分1敗のトヨタ自動車ヴェルブリッツ(総勝ち点18)が対戦した。
NTTコムは勝利すれば8強Tへ前進し、トヨタ自動車は勝てば進出決定の大一番。昨年も勝負所のリーグ戦第12節で対戦し、そのときはトヨタ自動車が22-15で競り勝っている。
秩父宮で迎え撃つNTTコムの先発メンバーは、FL金正奎キャプテンを筆頭に、2年連続で世界選抜入りが決定したNO8ヴィリー・ブリッツ。
バックスでは、日本代表に追加招集されたWTB石井魁、東海大卒のルーキーWTB池田悠希が今季初スタメン。
トヨタ自動車のスタメンは、日本代表キャンプを翌週に控えたSH茂野海人ゲームキャプテン、WTBヘンリー・ジェイミー。
同じく日本代表の姫野和樹キャプテンはスタンド観戦となったが、ジェイク・ホワイト監督は「姫野は調子が良いです。今週も使おうと思えば使えました」とコメント。日本代表を優先した上での回避だったと明かした。
他のメンバーでは、こちらも世界選抜の一員として10月26日に日本代表と対戦するLOジェイソン・ジェンキンス、SOライオネル・クロニエも先発入りとなった。
トヨタ自動車のホワイト監督は、この日の試合を「ボクシングのような試合。こちらがパンチをしたら向こうもパンチをした」と表現。
先制はNTTコムのPG(ペナルティゴール)。しかしトヨタ自動車は1分後、先週36歳になったFBジオ・アプロンのハイパントからチャンスメイクし、CTBイェーツ・スティーブンが逆転トライ(ゴール失敗)。3-5。
しかしNTTコムは前半14分にPR上田竜太郎、同17分には今季ケガから復帰のLO中島進護がトライ。
10点(15-5)のリードを得たが、トヨタ自動車は指揮官が「次世代の日本のバックスを象徴する選手」と絶賛する帝京大卒のルーキー、WTB岡田優輝が前半20分に追撃のトライ。
NTTコムは前半23分、LO中島の独走トライでふたたび突き放すが、同27分にHO彦坂圭克、同38分にはふたたびWTB岡田がフィニッシュ。トヨタ自動車の4点リード(26-22)で後半へ向かった。
高い攻撃力を持つ両チームによる打ち合いは、次第にトヨタ自動車が優勢に。
後半11分にはWTB岡田がハットトリックを決め、今季自身6トライ目をマーク。同17分にはWTBヘンリー・ジェイミーがスクラムからの1対1に勝ち、左隅にトライ。
トヨタ自動車は残り約20分で、16点(38-22)の大きなリードを得た。
しかしNTTコムはFL金キャプテンが「一度崩れかけたところから巻き返した部分は、チームの成長を感じた」と語った通り、ここから追撃。
後半27分にトヨタ自動車のカール・ウェグナーがシンビン(10分間の一時退出)となると、まずは同29分、相手ゴール前スクラムを押しきってスクラムトライを奪取。
さらに後半33分には、途中出場のSH湯本睦がラインアウトのスローイングミスを蹴り返してチャンスに。
ラックのターンオーバーから連続攻撃を仕掛け、最後はSH湯本がみずからゴール下に潜り込んで(ゴール成功)、2点差(36-38)に詰め寄った。
しかし最後は圧力を受けていたブレイクダウンでボールに絡まれ、その後時間が経過してノーサイド。
敗れたNTTコムのロブ・ペニーHC(ヘッドコーチ)は「これで4敗目ですが、負けた試合はすべて点差が小さく、7点差、3点差、そして2点差がふたつです。チームとしては毎週向上しています」
「チームとして良い準備はできているのですが、結果がついてきていない状況です。結果さえつながればと自信になると思っています」と前を向いた。
勝利して8強T進出を決めたトヨタ自動車。2年目のホワイト監督は「とても嬉しいです。今シーズンは神戸製鋼戦、サントリー戦、NTTコム戦にフォーカスし、ここに勝たなければプレーオフには行けないという考えでやってきました」
「サントリー戦であのような終わり方で負けてしまい(25●27)、それを糧にやってきたので嬉しいのですが、パフォーマンスに関して嬉しく思ってはいません」。勝てた結果だけが嬉しい、と総括した。
4勝1分1敗となったトヨタ自動車はレッドカンファレンス2位に。
次戦は10月20日(土)、愛知のパロマ瑞穂ラグビー場で豊田自動織機と対戦。まだ勝ち点「3」差の神戸製鋼から首位を奪還する可能性は残っており、勝利して次のステージへ進みたい。
第6節を終え、トヨタ自動車を含めた7チームが8強T進出決定。残り1枠はレッドカンファレンスの「4位枠」となった。
今季4敗目を喫したNTTコムは、実は全6試合のすべてでボーナスポイントを獲得している。総勝ち点は「14」でレッドカンファレンス5位。NTTコムは4位のNEC(総勝ち点14)、6位の豊田自動織機(総勝ち点12)と、残りの「4位枠」を争う。
次戦は10月20日(土)、東京・秩父宮で0勝6敗の宗像サニックスとの対戦。上位トーナメント進出を懸けた争いは、リーグ戦最終節にもつれ込んだ。
多羅 正崇
スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。
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