激震のホンダ発表

大湯都史樹

一昨日（12月12日）にホンダの2023年モータースポーツ活動計画が正式に発表となりました。そして少なからず、ショックを感じた関係者と多くのファンの皆さんが居たことと推測します。
それは、スーパーフォーミュラ（SF）のラインアップに大湯都史樹選手と大津弘樹選手の名前が無かったこと。1週間前の鈴鹿におけるルーキーテストで2022年を戦った何名かのドライバーがサーキットに姿を見せておらず、水面下で何かがうごめいているという予想はあった。
そして、それが現実のものとなった。ボク自身もビックリした。すでに笹原右京選手は、テストの段階でトヨタエンジンのマシンをドライブしているので、彼は、SFにもSUPER GT（SGT）でもホンダ陣営からは参加しないことが確実視されていた。SGTには大湯選手、大津選手の2名は、SFシリーズ展開の中で確実に存在感をハッキリとアピールしているドライバーであることは確か。大湯選手においては、トップフォーミュラで優勝1回、2位を3回獲得している。大津選手は、ポールポジションを獲得、1勝を記録している。次世代を担うドライバーであることは確かなわけであり、大湯選手は、異色なスタイリングがユニークな存在として、人気も高い。注目される一人だっただけに、23年に国内トップフォーミュラに彼が居ないのは本当に寂しい。

鈴鹿のテストに参加した外国人ドライバーと若手新人が参入したことでシートが足りなくなったということだけでは悲しすぎるラインアップだと思った。
そこまで思ったのは、この二人はシリーズ内ではどんどんとそのパフォーマンスを上げてきている。笹原選手のシート獲得がどうなるかは、未だわからないけれど、獲得できれば、彼の存在も注目される。トムスチームがジュリアーノ・アレジ選手に代わって彼を獲得することで新たな戦力になることは確かだと思う。
そして、ホンダの発表にあるように外国人ドライバーと日本人のニューカマーが増える23年シーズンには、変化が起こることになると予測される。新たなエアロパーツで物理的な変化もあるわけで、ダブルの変化によってSF新時代が確実に訪れることになるのでしょう。
そして、極東の小国で行われている驚速のフォーミュラレースが世界中にインパクトを与えるシリーズへ発展してゆくことを期待して止まない年末となりました。

文：高橋 二朗