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サッカー フットサル コラム 2023年12月12日

緑のスタンドが作り出した圧倒的ホーム感。部員全員で引き寄せた青森山田のプレミア制覇! 高円宮杯プレミアリーグファイナル 青森山田高校×サンフレッチェ広島ユースマッチレビュー

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
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もちろん誰もがプレミアリーグの試合に出たい。だが、200人近い部員の中からその権利を手にするのは、言うまでもなく容易なことではない。冬も、夏も、等しく苦しいトレーニングをこなしても、あるいはその努力がトップチームでのプレーに繋がらない選手が大半かもしれない。それでも、ピッチに立っているチームメイトを応援する。勝利のために。仲間のために。青森山田のために。

試合前に撮影されたプレミアリーグファイナルの集合写真では、この試合のメンバーに入っていない2人の緑のユニフォームが、チームメイトによって掲げられていた。1つは22番で、もう1つは7番。前者は3年生の関口豪のもので、後者は2年生の谷川勇獅のものだ。

ファイナルに臨む青森山田の集合写真。7番と22番のユニフォームも

関口は9月に左ひざの大ケガを負ったため、在学中の戦線復帰は困難に。中学校から6年間を過ごしてきた青森山田での集大成の時期に、その状況を強いられた本人の無念は察して余りある。それから試合前の“集合写真”には22番のユニフォームとともに収まるのが定番になり、仲間たちは『豪の分まで戦う』という意志を示してきた。

谷川も今季は不動のボランチとしてリーグ戦にスタメン出場を続けてきたが、選手権予選の前に負傷離脱。ようやく松葉杖こそ取れたものの、メンバー入りは叶わず、この日のファイナルでは関口同様にサポートメンバーとして、試合に臨む選手たちのサポートに回っていた。

それは前半の中頃のこと。山本のユニフォームが破れるアクシデントが発生し、ベンチに戻って着替える一幕があった。4番が着ていたそれをいったん脱ぐと、その下から現れたのは22番のユニフォーム。キャプテンは同じポジションで中学時代から切磋琢磨してきた同級生の想いを纏って、決戦の舞台に挑んでいたのだ。

90分。1点ビハインドの状態から執念で追い付くと、スタンドの応援団が声援のボルテージを二段階は上げる。90+4分。みんなの願いを託された津島が、1対1で向かい合ったGKの位置を冷静に見極め、右足で流し込んだボールは、ゴールネットへゆっくりと転がっていく。

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