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サッカー フットサル コラム 2023年12月12日

緑のスタンドが作り出した圧倒的ホーム感。部員全員で引き寄せた青森山田のプレミア制覇! 高円宮杯プレミアリーグファイナル 青森山田高校×サンフレッチェ広島ユースマッチレビュー

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
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ファイナルのスタンドを彩った青森山田の応援団

ファイナルのスタンドを彩った青森山田の応援団

土壇場で追い付いた青森山田高校のベンチは、前線に上がっていたセンターバックの小泉佳絃を元の位置に戻さない。「このまま試合を決めに行く」という覚悟を感じ取ったスタンドの応援団が、声援のボルテージを二段階は上げる。さながらホームのような雰囲気の中、シーズンを通じて苦しみ続けたストライカーの津島巧が、DFラインの裏へ抜け出していく……

青森山田高校グラウンドは、プレミアリーグの中でも屈指の“ホーム感”を打ち出せる会場だ。ピッチの周りをぐるりと取り囲んだ観衆の中には、少なくない数の中学校と高校のサッカー部員が陣取り、ようやく声を出せる環境が帰ってきただけに、ワンプレーワンプレーに対するリアクションで、相手を圧倒する雰囲気を作り出す。

首位攻防戦となったプレミアEAST第17節の川崎フロンターレU‐18戦。アウェイチームがエンドを入れ替えたことで、前半のホームチームは応援の部員たちが陣取る側のゴールに攻めることとなる。試合は4分にキャプテンの山本虎が先制点を奪えば、25分にも菅澤凱が追加点をゲット。2人ともゴール裏で見守っていたチームメイトたちのすぐ近くまで駆け寄って、歓喜を共有する。

後半は1点を返されたものの、相手の攻撃を凌ぎ切って、重要な一戦に2-1と勝利を収める。試合後に「相手がエンドを変えてくれたので、前半はみんながゴールの後ろにいて、攻撃も凄く良い形で2点入りましたし、後半も仲間の後ろからの応援があって、この青森山田ファミリー全員で勝てたのが凄く良かったと思います」と話したのは山本。この日の勝利に、多くの部員が発していたエネルギーが影響を及ぼしたことは、キャプテンの言葉を聞くまでもなく明らかだった。

川崎U-18戦で自らのゴールをチームメイトと喜ぶ青森山田・山本虎

彼らにとって、その人工芝のグラウンドは特別だ。普段からトレーニングを積み重ねている練習場でもあり、公式戦を戦う晴れの舞台でもある。冬はその緑の地面なんて見えないぐらい雪が積もり、その中でいわゆる“雪中サッカー”を行うことで、1年間を戦うベースが養われていく。夏はうだるような暑さの中で厳しい練習を繰り返し、シーズン後半を駆け抜けるための体力を補強する。高校で過ごした3年分の、中学校から在籍してきた選手は6年分の、一言では言い表せない思い出が、そのグラウンドには詰まっている。

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