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サッカー フットサル コラム 2023年11月15日

評価していいアルゼンチン相手の善戦 序盤戦で連続失点した試合運びが最大の反省点

後藤健生コラム by 後藤 健生
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実際、アルゼンチンの猛攻はその後は続かなかった。それを90分間続けることが不可能なことはアルゼンチン選手自身がよく分かっていたのだろう。2点をリードすると、アルゼンチンはゲームを落ち着かせようとしたのだ。

日本としては相手のスローダウンに救われた形だった。最終ラインを突破することはできなかったものの、前半の途中からは日本がボールを回す時間も増えていった。そして、ある程度の手ごたえを感じてハーフタイムを迎えることができたのだ。

ずばり、敗因は立ち上がりの試合運びの拙さだった。

だが、17歳以下の選手にそこまでは求められないだろう。勝敗の行方を決めるのは、テクニックや戦術だけではない。試合運び、あるいは試合の入り方のような部分の差によって勝敗が決してしまうこともある。そのことを、このアルゼンチン戦から学んでもらいたい。

それを経験することこそがU-17ワールドカップ出場の目的なのだ。アルゼンチンにしてやられた部分と逆にアルゼンチン相手にも通用した部分をしっかりと考えて将来につなげていってほしいものだ。

もっとも、大会はまだ続いている。1勝1敗となった日本は、セネガルとの最終戦に勝利すれば、グループリーグ突破はほぼ確実になるだろう。引き分けて勝点4の3位で終えても「3位通過」の可能性は大きい。今大会、引き分けがほとんどないので、多くの組の3位は勝点3となりそうだからだ。

しかし、初戦でアルゼンチンに勝利し、2戦目はポーランドに4対1と圧勝したセネガルは強敵だ。

15歳ですでにフル代表経験があり、17歳以下の代表のキャプテンまで務めているアマラ・ディウフをはじめ、身体能力を生かしたスピードスターが並んでいるのだ。アルゼンチンのスピード・サッカーはわずか20分で終わってしまったが、セネガルはスピードある攻めを90分間続けることができる。

日本のDFがこれを止めるのは容易なことではないが、勝敗の行方はそこに懸かっている。

セネガルは中盤のアンカーにダウーダ・ディオンという大型の選手がおり、ディフェンススクリーンとしてチームに大きく貢献している。ここをうまく突破さえできれば、最終ラインの守備の連係には問題がありそうだし、攻撃的ポジションの選手は守備が苦手そうだ。

セネガルの攻撃をうまく抑えられれば、得点はできるのではないだろうか。ラウンド16進出を目指して、最後まで積極的な戦いを期待したい。

文:後藤健生

後藤 健生

後藤 健生

1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授

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