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そのため、彼らはセネガル戦の反省を生かして、前半の立ち上がりに勝負を懸けてきた。
セネガル戦では、日本戦とは反対にアルゼンチンは前半の6分に失点して苦しい展開になってしまったからだ。
セネガル戦でもサンティアゴ・ロペスやクラウディオ・エチェベリのアルゼンチン・スタイルのドリブル(ボールタッチ数の多いドリブル)は見事なものだったが、攻撃は遅かった。パスを受けてボールを止めてからドリブルに移るような、クラシカルなスタイルだったからだ。
しかし、日本戦ではアルゼンチンがスピードのある攻めを仕掛けてきた。
そして、開始からわずかに4分。右サイドバックのディラン・ゴロシートがエチェベリにパスを通すとエチェベリが倒されてアルゼンチンはゴール正面でFKを獲得する。エチェベリはセネガル戦では絶好の位置のFKを3本も外してしまっていたが、日本戦では正面のFKを見事に右隅に沈めてきた。
あらゆる意味で、アルゼンチンは(前半20分までのアルゼンチンは)セネガル戦のアルゼンチンとはまったく違っていた。
日本の選手たちは、アルゼンチンのパス回しに対して前線から積極的にプレスをかけようとした。だが、アルゼンチンが個人技とスピードで日本選手のアタックを交わして、日本のゴールに迫ってきた。
相手がキックオフ直後からフルパワーで来た場合には、無理に前線からボール奪いに行くと交わされてしまう。相手がそういう戦い方をしてきたのなら、守備のやり方を調整すべきところだ。無理にボールを奪うのではなく、しっかりとスペースを消すような守り方で、相手の攻撃がスローダウンするのを待つべきだった。
たとえば、森保一監督が率いるフル代表の経験豊富な選手たちだったら、相手の出方を見て瞬時に守り方を変えることができる。
しかし、試合経験が少ない17歳以下の選手にとって、それは難しいことだったようで、日本の選手たちは前線からのボール奪取を試み続けてしまったのだ。
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