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サッカー フットサル コラム 2023年10月17日

前半戦最下位から後半戦は7戦5勝!驚異の再生を遂げたジュビロ磐田U-18・世登泰二監督がチームにもたらしている“いい加減” 高円宮杯プレミアリーグWEST ジュビロ磐田U-18×サンフレッチェ広島ユースマッチレビュー

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
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この日の相手は首位を快走するサンフレッチェ広島ユース。指揮官は試合前に選手の変化を敏感に察知していた。

「選手の自信は半々だったと思います。前期が終わった時点で、首位のチームと最下位のチームの対戦じゃないですか。ミーティングの時にちょっといつもと違う雰囲気だったので、『どんな感じ?』と選手たちに聞いたら、『ピッチにも不安があるし、相手の広島は力がある』という話になって、たぶんちょっとビビっているところもあったのかなと思うんですけど、ゲームに入る時に『個人競技じゃないんだから、誰かがミスしてもほかの10人が助けてくれるよ』というような感じで送り出したら、全然ビビらずに行ってくれましたね」。試合は2‐1で勝利。今季初の3連勝を飾った選手たちに、最高の笑顔が弾けた。

結果に恵まれなかった前半戦。その状況を少しでも変えようと願っていた選手たちやコーチングスタッフが、頑張っていなかったはずがない。もがいて、喘いで、苦しんで、それでも懸命に、必死に、前を向こうとしていたに違いない。

そんなことは新監督だって百も承知。だからこそ、そのみんなで頑張ってきたベースに“いい加減”のスパイスを加えれば、事態が好転することもはっきりと理解した上で、チームのコミュニケーションを円滑にすることを第一に考え、選手たちの自主性をポジティブに引き出したのだ。

「そんな大それた改革なんてものではないんですけど、やっぱり子どもたちが一番サッカーを充実していると捉えられるのは、自分たちがこうやりたい、こうしようというものをバーンとやって、勝った負けたになることじゃないですか。それが嬉しいんだと思うんですよね」。

そのとぼけた雰囲気に騙されてはいけない。“いいかげん”ではなく、“いい加減”を知っている育成のスペシャリスト。世登監督に率いられた磐田U-18は、まだまだここからがいいところだ。

ジュビロ磐田U-18を率いる世登泰二監督

文:土屋雅史

土屋 雅史

土屋 雅史

1979年生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。早稲田大学法学部を卒業後、2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社し、「Foot!」ディレクターやJリーグ中継プロデューサーを歴任。2021年からフリーランスとして活動中。

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