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マドリッドダービー、アルバロ・モラタは2得点
アトレティコ・マドリーが全勝のレアル・マドリーを倒してマドリッドダービーを制したことで、優勝争いが面白くなった。2強対決よりも三つ巴の方が面白いに決まっている。
興味深い点がいくつかあった。
レアル・マドリーの左SBフラン・ガルシアは背後に穴を開けることはわかっていた(というかそれがチームの戦術だ)が、加えてこの試合では守備的な“本能”に欠けることがわかってしまった。
1失点目も3失点目も、アラバがモラタの前に飛び出したんだから、モラタに寄せるのはフラン・ガルシアしかいない。誰に教えられなくても、役割分担がどうでも、目の前にフリーの敵がいる、という危機感だけでシュートを妨害しようと動くものだ。
だが、フラン・ガルシアは動かなかった。
これって結構面白い現象だ。
子どもだとボールに集まって団子になる。ボールが大好きだから、相手から何とかボールを奪おうとするし、シュートをブロックしよううとする。本能的に。で、ワーッとみんなが殺到して団子になる。
監督の仕事は団子にさせないことで、そのために役割分担とかポジショニングとかを教える。フラン・ガルシアは逆だ。本能的に動けない。集中力に欠けるのか、それとも守備が嫌いなのか。「左CBがかぶって相手FWに背中を取られたら、行くのはお前だぞ」と要確認のタイプなのかもしれない。
戦術が伝染していくことも良くわかった。
グアルディオラが流行らせたDFが上がって行き中盤とゴール前で数的有利を作るやり方は、今シメオネ監督もやっている。ジローナのミチェル監督もやっている。
57分、アトレティコ・マドリーは連続して20本のパスを繋いだ後グリーズマンのシュートで終わった。31%の支配率だったのにパスワークで崩した印象はアトレティコの方が強かった。左CBのエルモソが上がってキープ力と展開力を増強しているのに対してレアル・マドリーは無策。対照的に、ずっとトップ下で爆発させてきたベリンガムをこの試合に限ってセカンドトップ化したり左サイド化したりするアンチェロッティの策は、ことごとく外れた。
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