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サッカー フットサル コラム 2023年8月8日

ちゃんとした監督に率いられた、ちゃんとした選手たちが掴んだ日本一。インターハイ決勝 桐光学園高校×明秀日立高校マッチレビュー

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
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初の日本一に輝いた明秀日立高校

「ああ、ちゃんとしているなあ」と思った。明秀日立高校の選手たちのことだ。

その筆頭は、ゲームキャプテンを任されている山本凌である。今回のインターハイの取材対応は、基本的に1チームの選手2人と決まっており、そのうちの1人はキャプテンが出てくることが大半。6試合を戦った明秀日立からは、例外なく山本が取材陣の前に出てきたのだが、常に微笑みを湛え、時にはユーモアを交えながら、ちゃんと話してくれるナイスガイだ。

実はこの大会の直前まで“キャプテン”は決まっていなかったという。萬場努監督はその真相をこう説明する。「去年は凄く突出した選手がいて、彼に頼り切りになっていたので、それを避けようということで、毎日日替わりでリーダーをして、キャプテンを決めないということを夏までやってきました。今はその効果を凄く感じていますね。誰がリーダーになってもいいようなキャラクターですし、それは良かったなと思っています」

その言葉の意味を実感したのは、日大藤沢高校を3-1で下した準決勝の試合後だった。準々決勝までノーゴールと苦しんでいた熊崎瑛太は、この試合で2ゴールと躍動。チームの勝利に大きく貢献したこともあり、取材エリアへやってきたのだが、このアタッカーもとにかくちゃんとしているのだ。

質問をした人の方へ身体を向け、丁寧に、自分の言葉で答えていく。前所属チームは日立市立助川中学校サッカー部。まさに“地元の星”とも言うべき熊崎も、“チャリ通”だというエピソードを笑顔で披露しながら、しっかりと、はっきりと、話を紡いでいく。

萬場監督の選手評も面白い。「もともとは山本だけがリーダーだという感じではなく、リーダーの中に山本もいるみたいな感じで、『リーダーだと思うヤツ、来い』と言うと5人ぐらい出てくるので(笑)、石橋とか熊崎もそうですね」

さらに指揮官は、決勝でのあるシーンのことを明かしてくれた。「山本は相手のフォワードの宮下くんに、ヘディングも含めて嫌な戦いをされたのがストレスになっていたと思うんですけど、熊崎から『オマエがブレたらダメだろ』と試合中に言われていたので、アレで山本も我を取り戻した感じがしたんです」。キャプテンだけに依存しない雰囲気は、日本一が懸かった大一番でも確実にチームを覆っていた。

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