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ダビド・シルバ(中央)が左膝の前十字靭帯を断裂
ダビド・シルバが先週の練習中、左膝の前十字靭帯を断裂した。
最短でも治療とリハビリに6カ月、その後コンペティションレベルまでフィジカルコンディションを上げていく時間を考えると、1シーズンを棒に振りかねない重傷だ。例えば、移籍したイサクの代役として加入したサディクは9月に右膝の前十字靭帯を断裂し、5月に全体練習復帰したものの試合には出ないままシーズンを終えている。
断裂の可能性は「1シーズンに1チームで1人程度」と言われているが、不幸なことにソシエダには前十字靭帯を断裂が多い。サディクの前にオヤルサバルとカルロス・フェルナンデスが同様の負傷で復帰に300日前後を要している。
シルバの37歳という年齢を考えると、このまま引退するのでは、と囁かれている。本人が沈黙を守っているのは、踏ん切りが付かないからだろうか。
5月に1年の契約更新を発表したばかり。このコラムでも何度も彼のプレーの素晴らしさ、代えの利かなさ、リーダーとしての影響力をお伝えしてきた。今季はチームがCLに出場し「シルバ健在」がアピールされるチャンスだと思っていたので、このタイミングでの大ケガと引退──正式発表はまだだが──という相応しくない終わり方は、残念極まりない。
20年ほど前、シルバを初めて目の前で見た衝撃は忘れられない。バレンシアでの練習中だったが、投入された途端、ゲームの質が激変した。誰もがシルバを探し、ボールを渡してリターンをもらえる場所に動く。パスが急に繋がるようになり、強引にシュート撃っていたビージャもコンビで崩したアシストをもらえるようになった。シルバという“接着剤”でバラバラだったピースがくっついて、チームが1つの意志を持って動き始める、そんな感じだった。
もっともっとプレーを見たい。チームを動かす姿を見たい。隣の久保建英にも持つものすべてを吸収させてほしい、と思う。しかしその一方で、ケガとの過酷な戦いを強いるのはこちらのエゴであることもわかっている。本人の決断を尊重するだけだ。
プレー上の代役はいない。イスコの名が挙がっていたが、主役意識が強く流れを停滞させることもある彼は、サポート役に徹し流れに任せられるシルバの代わりは務まらない。プレーに意味を与える存在が失われたことによって生じる連続性や意図の欠落、空白によって浮き彫りになる偉大さを痛感しながら、周りの成長を見守っていく。ソシエダにとってはそんなシーズンになるのかもしれない。本当に悲しいことだが……。
文:木村浩嗣
木村浩嗣
編集者、コピーライターを経て94年からスペインへ。2006年に帰国し『footballista フットボリスタ』編集長に就任。08年からスペインに拠点を移し特派員兼編集長に。15年編集長を辞し指導を再開。スペインサッカーを追いつつセビージャ市王者となった少年チームを率いた。現在はグラナダ在住で映画評の執筆も。
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