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しかし、この失点にも慌てなかった日本は74分に決定的な3点目を決める。
中盤でパスをカットした矢田龍之介(清水エスパルス)から佐藤に正確なパスが渡り、佐藤が数歩持ち運んでからボックス内に進入した高岡怜颯(日章学園高)の足元にパスを送り、高岡が鋭い切り返しでDFとGKのマークをはずしてネットを揺らした。
その後、終盤にかけてはオーストラリアに押し込まれる場面があったが、日本はカウンターからチャンスを作り続けて逃げ切った。
早い時間い先制して、その後攻め手を緩めずに追加点を奪って2点をリードして折り返し。後半は危ない場面も作られたもののしっかり守り切って、さらに追加点を決める素晴らしい試合運びだった。
最後の時間帯には足が止まって攻め込まれたが、グループリーグ最終戦から中3日のオーストラリア相手に中2日で戦っているので仕方ないところだろう。
それでも勝ち切れたのは、グループリーグ3試合目のインド戦でメンバーをかなり変更して戦えたことの成果。メンバーを変えても戦えることが、最近の年代別日本代表の良さであり、また2015年にU-15日本代表監督に就任してからずっとこの年代の代表を率い続けている森山監督の経験値というものだろう。
今回の大会も、日本代表の戦いぶりは万全とは言い難かった。
初戦のウズベキスタン戦では、前半の8分に左サイドでつなぎ、吉永のクロスを道脇がヘディングで決めて幸先良い立ち上がりで、その後も日本が優勢に試合を展開した。しかし、その後も何度かあったチャンスを決めきれないまま後半に入る。
1点をリードした日本は過度に慎重になってしまった。そして、“2点目”を奪えなかったことのツケを支払うことになる。1点リードのまま迎えた83分に、中盤からのアバウトなパスを負い切れず、個人能力の高いアミルベク・サイドフに決められたのだ。
早い時間帯に“2点目”を決めていれば、間違いなく勝利できた試合だった。もちろん、サッカーというゲームは不確定性が高く、いくら攻めてもゴールを奪うことができないことはある。だが、日本代表は“2点目”を奪いに行く積極性に欠けていた。
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