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サッカー フットサル コラム 2023年6月11日

女子ワールドカップの放映権問題を考える 女子サッカーは普及を優先すべき段階にある

後藤健生コラム by 後藤 健生
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たとえば、ワールドカップの賞金は4年前の大会に比べて大幅アップとなった。

今年のワールドカップ優勝チームの賞金は429万ドル。準優勝が301万9000ドル。グループリーグ敗退でも156万ドルを受け取ることができる。

さらに、今回から選手個人に対しても賞金の分配が行われ、優勝チームの場合、全登録選手に27万ドルずつ、準優勝チームには19万5000ドル。グループリーグ敗退チームでも各選手が3万ドルを受け取れることになった。

女子選手への待遇の改善自体は、もちろん素晴らしいことである。女子サッカーが本当のプロ・スポーツとしての地位を確立していくための大きなステップになるだろうし、スポーツ界でのジェンダー平等という世界の流れをサッカー界がリードしていくことになる。

しかし、問題はFIFAがその資金調達のために高額のテレビ放映権料を提示し、その結果として日本のようにテレビ放映が決まらない状態が続いてしまっていることだ。

FIFAのジャンニ・インファンティノ会長はこのように語っている。

「男子ワールドカップではヨーロッパの放送局は1億ないし2億ドルを支払うのに、女子ワールドカップでは100万ドルから1000万ドル程度しか提示してこない。女子ワールドカップの視聴率は男子の5割から6割に達するのに提示額は男子の20分の1から100分の1くらいしかない」と。

しかし、男子のワールドカップと女子の大会では現状では注目度がまったく違う。男子の大会と同程度の放映権料を払ったとしたら、世界中の放送局は大幅な赤字になるのは目に見えている。営利企業である放送局がFIFAが要求するような高額の放映権料を支払えるとはとうてい思えない。

たしかに、「男子の20分の1とか100分の1」というのは少ないような気もするが、そもそも男子ワールドカップの放映権料自体が急激に拡大し、まさに天文学的数字に達していることが問題なのであって、それと女子の放映権料を比較しても意味はない。

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