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サッカー フットサル コラム 2023年6月6日

ラ・リーガ最終節ダイジェスト 欧州カップ戦出場権争いから残留争い、引退・退団選手との涙の別れ

木村浩嗣コラム by 木村浩嗣
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ホアキン・サンチェス

引退するホアキン・サンチェス

ラ・リーガの22-23シーズンが終了した。

カンファレンスリーグ出場権はオサスナが獲得し、バジャドリーが最後の降格枠を占めることになった。どちらも最も可能性が高かったクラブだったが、ドラマはあった。

涙、涙の最後になったのはやはり残留争いの方だ。

欧州カップ戦出場権はご褒美的な性格のものだが、降格には天国から地獄ほどの落差がある。例えば、売上高比で言えば、2部リーグは1部リーグの11分の1なのである(救済措置のせいで降格、即倒産ということはないが)。クラブの経営的にも選手のキャリア的にも一般社会ではあり得ないレベルのネガティブなインパクトがあるわけだ。

残留の望みが最も薄かったバジャドリーだが、実は終了直前まで残留ゾーンにいた。アルメリアがエスパニョールにリードされており、バジャドリーは引き分けさえ維持すれば良かった。しかし、87分アルメリアがPKで同点に追い着いたことでバジャドリーは勝利が必須となるも叶わなかった。

エスパニョール対アルメリアがシーソーゲームになり、引き分けOKだったり勝利が求められたりと局面がコロコロ変わったことがバジャドリーには仇になった格好だ。枠内シュートはゼロ。アクセルを踏み込まないまま、90分が終わってしまった。他力本願には悔いしか残らないだろう。

対照的に、降格済みだったエルチェとエスパニョールが本気で勝ちにいったのは、気持ちが良かった。彼らが本気だったからこそ、相手のカディスとアルメリアの引き分け=降格回避のメリットは大きい。

カンファレンスリーグ出場権争いの方は、後半に大きく動いた。

49分のゴールで、アスレティック・ビルバオが先制し出場権に手に入れる。その2分後にラジョ・バジェカーノが失点して争いから脱落。直後52分にオサスナが先制して出場権を奪い返し、55分に追加点を挙げてほぼ手中に。70分アスレティック・ビルバオが同点に追い着かれて脱落した。アスレティック・ビルバオは前半にPKを外したのが痛かった。オサスナはコパ・デル・レイで準優勝、16年ぶりの欧州カップ戦出場と最高のシーズンを送った。

レアル・ソシエダ対セビージャは週中にセビージャがELで優勝しことでCL出場者同士のお祭りとなった。優勝祝賀会でまともに練習をしていない相手をソシエダが下した有終の美を飾った。2位を確実にしていたアトレティコ・マドリーは後半ロスタイムに追い着かれて3位に転落。宿敵レアル・マドリーを追い越すことができなかった。

最終節はまたお別れの日ともなった。

引退するベティスのホアキン・サンチェスは試合開始前から泣いていて涙目のままプレー。イジャラメンディはソシエダファンに、ベンゼマとアセンシオはレアル・マドリーファンの大歓声に送られて新天地に旅立つことになった。

文:木村浩嗣

木村浩嗣

編集者、コピーライターを経て94年からスペインへ。2006年に帰国し『footballista フットボリスタ』編集長に就任。08年からスペインに拠点を移し特派員兼編集長に。15年編集長を辞し指導を再開。スペインサッカーを追いつつセビージャ市王者となった少年チームを率いた。現在はグラナダ在住で映画評の執筆も。

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