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マラドーナやラモン・ディアス(Jリーグ初代得点王。現アルヒラル監督)のテクニックは日本中のサッカーファンに大きな衝撃を与えた。
そして、決勝戦で5万人以上の観衆が集まったことで「ワールドユース」という大会は軌道に乗った。それまでアヴェランジェ会長の肝煎りで始まったこの大会について懐疑的だった国々も、この大会に力を入れるようになった。
つまり、第2回日本大会の成功はアヴェランジェ会長の権威を高めるもので、会長自身にとっても大きな意味を持つものだった。そのため、アヴェランジェ会長はその後も日本でのサッカーの発展をサポート。その後2002年ワールドカップの日本開催も推進した(もっとも、韓国との招致合戦の最終段階では“会長頼み”だった日本は窮地に立たされることになるのだが……)。
第2回大会の成功によって軌道に乗った大会は、第3回大会(1981年、オーストラリア)からは「ワールドユース選手権」の名の下で行われるようになった。そして、1991年のポルトガル大会の決勝戦はリスボンのエスタディオ・ダ・ルス(ベンフィカのホームスタジアム)で行われ、12万7000人もの観衆を集めた(ルイス・フィーゴなどを擁したポルトガルが2連覇を達成)。
しかし、日本は第2回大会には開催国枠で出場したものの(グループリーグ最下位)、その後はアジア予選(アジアユース選手権)を勝ち抜けず、日本がこの大会に戻ってくるのはJリーグ開幕後の1995年カタール大会を待たねばならなかった(中田英寿を擁する日本は準々決勝に進出し、ブラジルに1対2で惜敗)。
日本が大きなインパクトを残したのは1999年のナイジェリア大会だった。
小野伸二や稲本潤一、小笠原満男、遠藤保仁、高原直泰、中田浩二、本山雅志といったいわゆる「黄金世代」が中心の日本代表。監督はフル代表監督のフィリップ・トルシエが兼任した。トルシエ監督はナイジェリアを含むアフリカ諸国で活躍した指導者で、アフリカ事情に精通していたことも日本の後押しとなった。
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