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ゴールを喜ぶサカ、ウーデゴーア
2003-04シーズン以来のプレミアリーグ優勝は、かなり難しくなった。
本稿執筆時点で首位マンチェスター・シティとは1ポイント差の2位。逆転は可能であるものの、残り試合数はアーセナルがひとつ少ない。したがって、実質3ポイントのリードを奪われているといっていいだろう。イングランドのデータサイト『opta』は、「94.2%の確率でシティが優勝する」と報じていた。
「アーセナルのメンバーは優勝争いを経験していない。マルティン・ウーデゴーアのリーダーシップも疑問だ」
元イングランド代表のライトバックで、引退後はコメンテイターを務めるガリー・ネヴィルが言及した。
的は外れていないが、正確に射てもいない。ミケル・アルテタが監督に就任した19年2月から、アーセナルは試行錯誤を繰り返しながら今シーズンを迎えた。
優勝争いを経験していない? 開幕前からだれもがわかっていた。ウーデゴーアのリーダーシップに疑問? 彼がチームをまとめ、ヒューマンエラーを犯した選手を慰め、激励していることを、ネヴィルは目撃していないのだろうか。
もちろん、組織には経験値が必要だ。冬の移籍でチェルシーからジョルジーニョを獲得したのも、彼が酸いも甘いも噛み分けているからだ。レギュラークラスで唯一の30代であるグラニト・ジャカは、血の気が多すぎてリーダーの器ではない。
ケヴィン・デブライネ、イルカイ・ギュンドアン、リヤド・マフレズ、カイル・ウォーカーといった歴戦の勇者を揃えるシティとは大きな開きがある。
ただ、成長過程でありながら最終盤まで優勝争いをリードした事実を高く評価すべきであり、この貴重な経験は来シーズン以降に必ずや活かされるはずだ。
また、今シーズンのアーセナルはロンドンダービーで8勝2分無敗。首都のクラブでは初の快挙を成し遂げた。さらに、34試合消化時点で24勝6分4敗、81得点・39失点、勝点78というデータは、勝利数で+5、得点は驚異のプラス29、勝点でも18上まわっている。
魅力的なアタッキング・フットボールは試合を重ねるごとに練度を増し、ブカヨ・サカ、ガブリエウ・マルチネッリといったアタッカーは底知れぬ才能を発揮している。
ウィリアム・サリバと冨安健洋が健康体で戦列に留まっていれば、失点数も20台に抑えられていたに違いない。
経験値は年数とともに積み重ねられていく。チャンピオンズリーグの出場権も6年ぶりに奪還したのだから、アーセナルの22-23シーズンは大成功だ。夏の補強プランに支障をきたす恐れはなにもない。アルテタのスタイルにフィットする戦力を3〜4人獲得し、来シーズンこそシティを王座から引きずりおろしたいところだ。
いや、今シーズンだって、勝負は下駄を履くまでわからない。
文:粕谷秀樹
粕谷 秀樹
ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。
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