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サッカー フットサル コラム 2022年9月20日

W杯まであと2カ月。久保は好調維持するも、チームは怪我人続出...原因は練習環境?

木村浩嗣コラム by 木村浩嗣
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好調を維持する久保

好調を維持する久保

先週中のELオモニア戦、週末のエスパニョール戦でも久保建英のパフォーマンスは高止まりしている。先々週末のヘタフェ戦ではトップ下で試されて力が出せなかったが、2トップの一角であれば得点に絡むプレーができている。

オモニア戦では決勝点をアシスト、エスパニョール戦では相手GKにプレスを掛け、こぼれ球で誘って“アシスト”。後者は距離があったしGKは大きく蹴るだろうから、詰めるのを止めるかな、と思ったが、そのまま行ってミスを誘った。体力を温存する必要がない証拠だろう。苦手な守備で、プレスに行かなくてもいい場面で行って得点に貢献した。これは自信にもなる。週2回ペースで連続して出場しているが、心身ともに充実しているようだ。

W杯まであと2カ月、久保は日本にとって良いニュースであり、ブライスはスペインにとって良いニュースである。久保のアシストでネットを揺らしたのはセルロートで、彼も昨季は見られなかったレベルのパフォーマンスを見せている。

敵を背負ってもあれだけタイミングとコースの良いパスを出せれば、味方は安心して上がれる。後ろからのボール出しを相手のプレスで阻止された際にセルロートの足下への縦パス、という逃げ道ができたことは大きい。そこを起点にカウンターに移れるし、相手も前掛かりのプレスを迷うだろうし。

サディクは前十字靭帯損傷というやはり大ケガで今季を棒に振ることになった。その影響は今のところ出ていない。

ただ、サディクのケガは「不運」では片付けられないかもしれない。というのも、ソシエダの選手に前十字靭帯損傷が相次いでいるからだ。

現在リーガに前十字靭帯損傷の治療・リハビリ中の選手が5人いるが、そのうち3人ーーサディク、カルロス・フェルナンデス、オヤルサバルーーまでがソシエダの選手だ。練習場の芝の悪さとメディカルスタッフの問題が指摘されているが、理由はわからないまま。サディクのケースもイサクが引き抜かれていなければ彼はソシエダに加入していなかったのだから、単にめぐり合わせの悪さなのかもしれないのだが……。

前十字靭帯のケガはその後のパフォーマンスに影響する、と言われている。確かに、あえて名は挙げないがそう思える例もある。

しかし、そうでない例もある。こちらは名を挙げておこう。

アスレティックのイケル・ムニアインは2度の、ベティスのセルヒオ・カナーレスは3度の、バジャドリーのセルヒオ・アセンホは4度の断裂から見事復活している。

彼らのことは人間として尊敬している。プロとしてのプレーを可能にしている治療技術も凄いが、何よりも再発にも腐らなかったハートが凄い。闘病記に触れる機会があればぜひ見てほしい。サッカー選手の生の声が、人生に直接役に立つ稀なケースだから。

文:木村浩嗣

木村浩嗣

編集者、コピーライターを経て94年からスペインへ。2006年に帰国し『footballista フットボリスタ』編集長に就任。08年からスペインに拠点を移し特派員兼編集長に。15年編集長を辞し指導を再開。スペインサッカーを追いつつセビージャ市王者となった少年チームを率いた。現在はグラナダ在住で映画評の執筆も。

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