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続く第2戦は戦力的に劣るガーナが相手だったが、この試合では、池田太監督がメンバーをいじり、またオランダ戦のスリーバックからフォーバックに変えたため、チームがオランダ戦ほどうまく機能しなかったが、それでも実力通りに2対0の完勝。そして、2戦を2連勝で終えたもののグループ突破は最終アメリカ戦まで持ち越されてしまったが、最終戦ではアメリカの猛攻に耐えながら冷静に得点を重ねて3対1で勝利。
初戦では緊張感からか、シュートを枠に飛ばせなかった日本だったが、試合ごとに次第に落ち着きを取り戻し、実際、得点も1点 → 2点 → 3点と尻上がりに得点力も上がってきていた。
そして、フランス戦では「フィジカル勝負を挑んでくる相手への対処」という日本サッカー永遠の課題も突きつけられた。
つまり、大会に入ってからすべて異なったタイプのチームと異なった内容の試合を積み重ねて準決勝に駒を進めてきたのだ。
新型コロナウイルスの感染拡大によって、現在の若い年代の選手たちは男女ともに国際大会の経験を積めていない。たとえば、現在のU-20年代だったら、彼女たちが出場できたはずの本来2021年に開催されるはずだったU-17ワールドカップは中止となってしまったのだ。
そういう意味では、将来のためにもU-20ワールドカップでは1試合でも多くの試合を戦うことが最大の目的だ。
そして、先ほども述べたようにコスタリカでは最高の経験をしながら準決勝に進出。大会でマックスの7試合を経験できることとなった。
次は、ブラジル。つまり、今大会初めての南米勢との対戦となる。また、準決勝という高いレベルともなれば、それなりの緊張感も伴うはずで、すべてが若い選手たちにとっての最高の財産となっていくはずだ。
もちろん、敗戦から学ぶことも大きいかもしれないが、できれば勝つ経験をしながら学んでいけたらもっと良い。8月25日(日本時間26日午前)の準決勝、そして28日(同29日午前)の決勝戦から目が離せない。
文:後藤健生
後藤 健生
1952年東京生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。64年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、「テレビでCLを見るよりも、大学リーグ生観戦」をモットーに観戦試合数は3700を超えた(もちろん、CL生観戦が第一希望だが!)。74年西ドイツ大会以来、ワールドカップはすべて現地観戦。2007年より関西大学客員教授
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