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サッカー フットサル コラム 2022年1月4日

久保建英も感染の噂。感染者続出のラ・リーガ、それでも「ショーは続く」

木村浩嗣コラム by 木村浩嗣
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マスクをつけて観戦するバルセロニスタ

マスクをつけて観戦するバルセロニスタ

あのクイーンの有名曲、The Show Must Go Onはリーガ・エスパニョーラの合言葉となろうとしている。「ショーは続けられなければいけない」、たとえオミクロン株がチームの間で爆発的に蔓延しようとも。

昨年末、最後のコラムで懸念していた通り、クリスマス休暇明けの初練習前のPCR検査で感染者が続々と出て、まともに合同練習できない状況になっている。現在の1部リーグの感染選手の総数は120人から130人の間だと言われている。正確な数値が出せないのは、新規感染者が判明する一方で、隔離期間(10日間から7日間)を終えてチームへ合流する選手も出ているためだ。

仮に120人だとすると、1チーム当たり平均6人。ガビ、デンベレを始め7人の感染者を出したバルセロナのケースが騒がれているが、特に傑出したものではなく、ラジョ・バジェカーノなどは11人の選手の感染を発表している。

だが、それでもショーは続くのだ。

新年第一弾の今節、延期された試合は1つもなかった。

ラジョ・バジェカーノのイラオラを始め、バルセロナのシャビ、セビージャのロペテギらほぼ全監督が抗議したにもかかわらず、延期の要件を満たさなかったからだ。

ラ・リーガの規定によると、トップチームの選手が最低5人、Bチームの選手と合わせて最低13人(うち1人はGK)いれば試合は成立する。トップチームの選手数は通常25人だから、21人が感染+負傷+出場停止でプレーできないという壊滅的な事態とならない限りGoなのである。

先のバルセロナの場合、感染と負傷と出場停止で17人がプレーできなかったが、Bチームから補充し21人をベンチ入りさせた。最低基準を楽々クリアしていたわけだ。

ただ、この延期基準について「厳し過ぎる」という声が出ている。

去る11月、セビージャ対アトレティコ・マドリーが延期された。W杯予選で南米選手の帰国が遅れ、両チーム合わせて4人のプレーが不可能だったからだ。一方ではたった4人の不在で延期され、一方ではトップチームの21人が不在にならないと延期されない。明らかにおかしいが、全クラブがラ・リーガの規定に賛成しているのだから、後の祭りだと言える。

そうやって開催されたマジョルカ対バルセロナに久保建英の名前はなかった。

通常は試合前日の招集リストの発表が今回に限ってなく、当日の試合前1時間になって配られた先発メンバー表で不在がわかる、というサプライズだった。

不在の理由は、コロナ感染だと噂されている。マジョルカは4人の感染者(いずれも無症状)を発表しているが、名前を明らかにしていないので公式情報ではないのだが。仮に感染だとすると、12月28日の初練習前に判明して7日間の隔離義務を消化済みの、次節8日のレバンテ戦では復帰可能なはずなのだが……。

文:木村浩嗣

木村浩嗣

編集者、コピーライターを経て94年からスペインへ。2006年に帰国し『footballista フットボリスタ』編集長に就任。08年からスペインに拠点を移し特派員兼編集長に。15年編集長を辞し指導を再開。スペインサッカーを追いつつセビージャ市王者となった少年チームを率いた。現在はグラナダ在住で映画評の執筆も。

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