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満員の観客が詰めかけたクラシコでのカンプノウ
エル・クラシコ、バルセロナ対レアル・マドリーは1-2で終わった。カンプノウでの対戦で、キャパの100%が入場可能になり8万6000人の声援をバックに受けながらの一戦でも、バルセロナの劣勢を予想した人は多かったのではないか? その予想通りになった。
ボールを支配しテリトリー的には優勢ながらも、バルセロナはなかなか点が取れない。一方、レアル・マドリーはビニシウスが絶好調で、彼を止めなければならない対面の右SBがバルセロナは人材不足となれば、“相手にボールとテリトリーを譲って引いて待ち、ビニシウスへロングボールを送り走らせる”というシナリオになるのは必然で、アンチェロッティ監督もそうしてきた。
もちろん、このプランにはリスクがある。
自陣に招き入れれば、ゴールチャンスは自然発生する。それがあの24分のデストのノーマーク、ほぼゴールが空の状態でのシュートだった。昨季までならシュートしたのはメッシだったはずで、彼がいなかったからこそ成立したプランだった。
さらに、後半アクセルを踏み込まず、ポゼッションを重視して0-1を守る保守的な戦い方をしたのも、バルセロナの攻撃力を低く値踏みした結果だった、とみる。単独で得点してしまうメッシの零封はカンプノウでは「不可能」が昨季までは前提だった。よって、2点目を狙いに行った結果、同点に追いつかれても敵地での勝ち点1は悪くない、という割り切り方をしていたはずだ。
保守的なプランで計算通り先制し逃げ切ってしまったところに、現在の両チームの大きな差を感じる。
試合後のバルセロナの補強担当の言葉によれば彼らは「将来のためにチームを建設中」ということになっている。
昨夏はルイス・スアレスを、今夏はメッシとグリーグマンを放出。その代わりに入ったのはメンフィスを除けば、アグエロもルーク・デ・ヨングも余剰戦力となっていた選手で、「以前のようなレベルの高い選手も、決定力もない」(補強担当)というのは、その通りだ。が、その通りなのだが、「それを言ってはおしまい」という気もする。9月のバイエルン戦大敗後にはピケが「今の我われはこんなもんだ」とも言っている。
ともに誠実で正直な意見で、ジャーナリストとしては拍手したいし同感なのだが、ファンの気持ちを考えるとどうだろう? こんなことを言われたファンにどんな明るい将来が思い描けるというのか? “闇の暗さはわかったから明るい何かが欲しい”が彼らの本音ではないか。
バルセロナは過渡期にある。それは間違いない。だが、正しく現状認識することが絶望に繋がってしまうメッセージの出し方は間違っている、と思う。希望を与え続けて、敗れても拍手をもらえるように誘導することでしか、今の危機は乗り越えられない、と思うのだがどうだろうか。
文:木村浩嗣
木村浩嗣
編集者、コピーライターを経て94年からスペインへ。2006年に帰国し『footballista フットボリスタ』編集長に就任。08年からスペインに拠点を移し特派員兼編集長に。15年編集長を辞し指導を再開。スペインサッカーを追いつつセビージャ市王者となった少年チームを率いた。現在はグラナダ在住で映画評の執筆も。
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