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サッカー フットサル コラム 2020年9月18日

ベイルがトッテナムに帰ってくる。完全復活なるか!?

粕谷秀樹のOWN GOAL,FINE GOAL by 粕谷 秀樹
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トッテナム時代のベイル

トッテナム時代のベイル

Bale completes medical,will arrive in London on Friday(sky sports)
Bale set to fly in to complete Spurs loan move on Friday(BBC)

英国の主要メディアが報じているのだから、間違いないだろう。ガレス・ベイルがトッテナムのメディカルチェックを無事に通過。契約書にサインするため、現地時間18日にロンドンにやって来る。

レアル・マドリーからのローン移籍は、この一週間で加速した。ベイルのエージェントを務めるジョナサン・バートレッドからも、微妙なニュアンスの発言が相次いだ。

「ローン移籍に関しては近いうちに決着する」
「ベイルが幸せになるための努力は惜しまない。その選択肢としてプレミリーグ復帰はありうる」

なにを聞かれても「マドリー残留」を貫いてきた男が、方向転換したのだ。ベイルが動く、と判断するのが当然だ。

また、ベイルの移籍先としてリンクされてきたマンチェスター・ユナイテッドは、英国系の若手を補強プランの軸に据えている。31歳のウェールズ代表はクラブの方針に合致しない。したがって古巣トッテナムが最有力となり、水曜日の時点でジョゼ・モウリーニョ監督も否定しなかった。

「われわれにはストライカーが必要だ」

具体名こそ明かさなかったが、交渉の進展を匂わせている。

さて、ベイルはトッテナムでどのような役割が与えられるのだろうか。適性は右サイドのアタッカーで、ドリブル突破からの左足シュートが一番の見せ場だ。往年のスピードこそ失せたものの、まだまだトップランクで通用する。右からベイル、ハリー・ケイン、ソン・フンミンが居並ぶ3トップは魅力的だ。

センターフォワードで起用されるケースもあるだろう。昨シーズン、ケインがハムストリングに裂傷を負って長期の戦線離脱。モウリーニョは頭を抱えたが、ベイルの獲得によってケインの負担も多少は軽くなる。サウサンプトンのダニー・イングス、メスのハビブ・ディアロ、トリノのアンドレア・ベロッティなど、ストライカーへのアプローチも棚上げすることになりそうだ。

マドリーにおける7年間は不幸せだった。「スペイン語を学ばない」「フットボーラーではなくゴルファー」「無駄飯食らい」などなど、多くのバッシングが浴びせられた。ベイルの姿勢に問題があったとはいえ、マドリーも守ろうとしなかった。これ以上、留まる必要はない。マドリー退団は、むしろ遅すぎたくらいだ。

慣れ親しんだノースロンドンなら、言葉の心配は要らない。イングランドならゴルフ場にも困らない。モウリーニョとマドリーをディスりつつコースをまわると、それはそれは息抜きできる。なによりも、トッテナム・サポーターがヒーローの帰還を歓迎するはずだ。

さぁ、完全復活に向けて──。ベイルの2020-21シーズンに期待しよう。

文:粕谷秀樹

粕谷 秀樹

ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。

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