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マルセロ・ビエルサ
◆プレミアリーグ:24勝25分51敗
(イングランド1部リーグも含む)
◆FAカップ:1勝2分4敗
◆リーグカップ:1分3敗
◆通算:25勝28分58敗
リーズにとって、リヴァプールは好ましくない相手だ。2003-04シーズンを最後にプレミアリーグから降格していたとはいえ、最後の勝利は00-01シーズンまでさかのぼる。ホームはマーク・ヴィドゥーカの4ゴールで4-3、アウェーはリオ・ファーディナンドとリー・ボウヤ―が決め、2-1。ダブルを食らわせていた。
リーズもリヴァプールもイングランド・フットボールを代表する名門だが、いまではすっかり差がついてしまった。リーグチャンピオンと17シーズンぶりの昇格。リヴァプールはヨーロッパでもトップクラスの強豪であり、リーズは再建の真っ只中。選手個々の能力を踏まえても、2020―21シーズンの開幕節はリヴァプール有利、とみるのが打倒だ。
しかし……。
リーズを率いるのは、あのマルセロ・ビエルサである。マニアックなほど研究熱心で、その分析力はジョゼップ・グアルディオラ(マンチェスター・シティ監督)も尊敬し、舌を巻くほどだ。だれも見つけていないリヴァプールの弱点をすでに特定し、選手たちに織り込み済みという可能性も否定はできない。
基本陣形は4-1-4-1。ボールポゼッションの際は3-3-1-3。開幕早々、番狂わせを起こせるか!?
一方、リヴァプールでは南野拓実に注目だ。4-2-3-1の二列目中央、もしくは左サイドに起用されたプレシーズンマッチでも好調を維持している。
かつてのイングランド代表で、現在はコメンテイターを務めるダレン・ベントやダニー・マーフィーは、「モハメド・サラーのようなゴールゲッターではない」とか、「スピードでサディオ・マネに劣る」とか、相変わらずズレた指摘をしているが、ユルゲン・クロップ監督は南野を高く評価した。
「タケ(南野の愛称)が貴重な戦力だってことは、チーム全体が承知している。ゲームプランの実行力は申し分ない」
指揮官の発言が南野の現状をよく表現している。スターターはともかく、試合展開次第で開幕節から出場。リヴァプールに貴重なポイントをもたらしたとしても決して不思議ではない。
なお、リヴァプール対リーズ戦を含めた開幕カードを裁くレフェリーは以下のとおり。いよいよ、新シーズンが始まる。
◆リヴァプール対リーズ:マイケル・オリヴァー
◆フラム対アーセナル:クリス・カヴァナ
◆クリスタルパレス対サウサンプトン:ジョナサン・モス
◆ウェストハム対ニューカッスル:スチュアート・アトウェル
◆ウェストブロム対レスター:アンソニー・テイラー
◆トッテナム対エヴァートン:マーティン・アトキンソン
◆ブライトン対チェルシー:クレイグ・ポウソン
◆シェフィールド対ウォルヴァーハンプトン:マイク・ディーン
※バーンリー対マンチェスター・ユナイテッド戦、シティ対アストンヴィラ戦は順延
文:粕谷秀樹
粕谷 秀樹
ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。
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