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ロナウドと話すサッリ監督(左)
8月7日、ユベントスはアウェーゴールの差でチャンピオンズリーグから姿を消し、その翌日にマウリツィオ・サッリ監督を解任した。
「特定の1試合やロッカールームのエピソードで評価したわけではない。われわれの間ではすでに答が出ていた。2019-20シーズン全体を踏まえた決定である」
「アンドレア・ピルロを新監督に起用したのは極めて自然な流れであり、あえていうならユベントス的な決断だ」
記者会見に出席したファビオ・パラーティチ(チーフ・フットボール・オフィサー)のコメントも、説得力を著しく欠いていた。
なにひとつとして具体的な説明が成されていない。19-20シーズンを踏まえた結果というのなら、スクデットは評価に値せず、ということなのだろうか。特定の1試合やエピソードは無関係を装っているものの、リヨン戦(チャンピオンズリーグ・ラウンドオブ16)の数日前から「負ければ解任」は既成の事実であり、一部選手との確執はだれの目にも明らかだったとも伝えられている。
また、アンダー23の監督に就任したばかりのピルロをトップチームのボスに起用する人事のどこが自然で、どこがユベントス的な決断なのだろうか。いずれすべてが明るみに出るのだから、言葉だけで取り繕ってもサポーターの痛みは増すばかりだ。
それにしても、2シーズン連続でタイトルを獲りながら監督の座を追われるとは、サッリもつくづく不運な男だ。18-19シーズンはチェルシーにヨーロッパリーグを、19-20シーズンはユベントスにセリエA9連覇をもたらしながら、残念過ぎるエンディングを迎えている。イタリアの一般紙『Corriere della Sera』は──。
「就任当初から選手との関係は芳しくなかった」
「不用意は発言も少なくはなかった」
「選手の個性を束縛する戦術を押しつけた」
「あまりのヘビースモーカー。イメージがよろしくない」
ユベントスがサッリ解任に踏み切った背景をレポートしているが、チェルシーを解雇された際と非常に似通っている。とくに2タッチ以内でボールをまわす、いわゆる “サッリボール” に固執しているため、戦術的な偏狭を指摘する声もあちらこちらから聞こえていた。そしていま、ヘビースモーカーは世界中で敬遠される。
文:粕谷秀樹
粕谷 秀樹
ワールドサッカーダイジェスト初代編集長。 ヨーロッパ、特にイングランド・フットボールに精通し、WWEもこよなく愛するスポーツジャーナリスト。
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