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サイクル ロードレース コラム 2024年4月23日

【Cycle*2024 リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ ファム:レビュー】「あとわずか」で苦渋を飲んでいたグレース・ブラウンがキャリア最大の勝利に酔いしれる

サイクルロードレースレポート by 山口 和幸
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リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ ファム

ブラウン(左)がロンゴボルギーニとフォレリングを制した

先頭を走るのは6選手で、キャニオン・スラムレーシングが2人。数的に有利になったチームが何度も仕掛けたが、リエージュの最後のストレートまで団子状態は変わらなかった。ニエウィアドマが先行し、その背後についたロンゴボルギーニが直線でスプリントに出て先頭に立った。前年はゴール勝負でフォレリングに負けたロンゴボルギーニが雪辱を期すかと思われたが、ブラウンが残り100mでロンゴボルギーニを追い抜いた。

「3人の有力選手が追いついてきたときも、私はグループ内で最も強いスプリンターだと信じていたし、最後のスプリントでは勝てると確信していた。残り数kmでは、キャニオン・スラムレーシングの2選手が攻撃の主導権を握っていた。彼女らがワンツーの動きをしていたので、私はどちらに追従するか賭けをした。キム(カゾー)がエリーザ(ロンゴボルギーニ)を引き連れてカタジナ(ニエウィアドマ)を追いかける間、私は辛抱強く背後で温存していようと努めた。残り数mで逆転できると期待していた。うまくいくこともあれば、うまくいかないこともあるけど、今回はうまくいった」と優勝のブラウン。

リエージュ〜バストーニュ〜リエージュ ファム

モニュメント初制覇のブラウン

「おそらくこれは、これまでの私のキャリアの中で最大の勝利。私はこれまで多くの重要レースで2位だったけど、私と私のチームがモニュメントで優勝したのはこれが初めて。これは私にとってもチームにとっても、歴史上のエキサイティングなページになった。次のレースはラ・ブエルタ フェメニーナで、その後は少し休もうかな」(ブラウン)

「今日は私が一番強かったかもしれないが、自転車競技では常に最強が勝つとは限らない」と同タイムで2位になったロンゴボルギーニ。

「最も速い人、最も賢い人、またはコーナーを曲がるのが最も上手な人が勝利を収めることができる。これがサイクリングの素晴らしいところだと思う。やりすぎたとは思わない。ただやるべきことをやっただけだ」

「レース中はプレッシャーを感じなかった。自分が何も得られなかったことに気づくのは、レースの前後。勝てなかったことが悔しい。2年前、ここで何も得られずに悔しい思いをして、昨年はトリプルを達成した。今回の結果は、私に将来へのさらなるエネルギーを与えてくれるかもしれない。次のブエルタ・ラ・フェメニーナで頑張りたい」と3位のフォレリング。

女子レースは春のワンデークラシックシーズンを終了し、夏場のステージレースへとプログラムが移る。4月29日から5月5日までスペインでラ・ブエルタ フェメニーナが開催され、再び選手らの華やかなバトルが展開する。

文:山口和幸

代替画像

山口 和幸

ツール・ド・フランス取材歴25年のスポーツジャーナリスト。自転車をはじめ、卓球・陸上・ボート競技などを追い、日刊スポーツ、東京中日スポーツ、Number、Tarzan、YAHOO!ニュースなどで執筆。日本国内で行われる自転車の国際大会では広報を歴任。著書に『シマノ~世界を制した自転車パーツ~堺の町工場が世界標準となるまで』(光文社)。2013年6月18日に講談社現代新書『ツール・ド・フランス』を上梓。青山学院大学文学部フランス文学科卒。

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