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サイクル ロードレース コラム 2024年3月12日

【Cycle*2024 パリ~ニース:レビュー】マッテオ・ヨルゲンソンが最終日の逆転で個人総合優勝! 友人マクナルティとの競り合いをポジティブに、大物食いに成功

サイクルロードレースレポート by 福光 俊介
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パリ〜ニース

チームタイムトライアルが総合争いを混沌とさせた

「仲間たちは何をするべきかすべて理解してくれていた。だから僕も迷いなくスプリントを始められたんだ。残り200mから加速してからはフィニッシュまで全力で踏んだよ」(アーヴィッド・デクライン)

26.9kmのチームタイムトライアルで争われた第3ステージは、チーム内トップ選手のタイムが採用される変則システム。全体10番目にスタートしたUAEチームエミレーツが勝ったわけだが、後半スタート組は雨にたたられ本来の走力を発揮できずに終わった。この時点でマクナルティが一時的に個人総合首位に立ち、レムコは18秒差、ログリッチは54秒もの遅れをとることに。ここで発生したタイム差が、マイヨ・ジョーヌ争いを混沌とさせた一因でもある。

1級と2級合わせて7つのカテゴリー山岳を上った第4ステージでは、終盤に単独先頭に立ったルーク・プラップ(ジェイコ・アルウラー)をサンティアゴ・ブイトラゴ(バーレーン・ヴィクトリアス)が追いかけ、やがて2人によるステージ優勝争いへ。急坂になるフィニッシュ前1kmでペースを上げたブイトラゴが勝利。2位で終えたプラップはこの時点で個人総合首位に立ち、その後マイヨ・ジョーヌを2日間着用。最終的に個人総合6位で終えている。

実質最後のスプリントチャンスだった第5ステージは、コーイが4日ぶりの勝利。今シーズン6勝目を挙げ、勝利量産体制に入っている。

「スプリントに向けて細かく計画を立てて臨んでいた。その甲斐あってのステージ優勝だね。僕にとって、このパリ~ニースは大成功だよ」(オラフ・コーイ)

第6ステージ以降は前述の通り。第7ステージを独走で勝ったウラソフは最後まで好調を維持。第8ステージで調子を下げたエースのログリッチに代わって総合戦線に残り、最終的に個人総合5位とまとめている。

南仏へ向かう様から「太陽へ向かうレース」との呼び名もあるパリ~ニースだけど、今回は最後まで雨と寒さとの戦いでもあった。とはいえ、それをもモノともしない猛者たちによる戦いは熱く、そして春の到来を実感させるものに。“ミニ・ツール”を終え、ここからは本格的なクラシックシーズンへ。今大会で活躍した選手たちが勢いのまま突き進むのか、はたまた新鋭や伏兵の登場があるのか。プロトンから目が離せない日々がまだまだ続いていく。

文:福光 俊介

福光 俊介

ふくみつしゅんすけ。サイクルライター、コラムニスト。幼少期に目にしたサイクルロードレースに魅せられ、2012年から執筆を開始。ロードのほか、シクロクロス、トラック、MTB、競輪など国内外のレースを幅広く取材する。ブログ「suke's cycling world」では、世界各国のレースやイベントを独自の視点で解説・分析を行う

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