【ブエルタ・ア・エスパーニャ2023 第21ステージ結果速報】周回コースでグローブスが逃げ切り勝利、セップ・クスが14日間マイヨ・ロホを守り総合優勝

カーデン・グローブスは今大会3勝目

バルセロナから出発した大いなる旅路もこの日のマドリードで全てに終焉が訪れる。4賞ジャージをまとったジョッキーが乗るサラブレッドのデモンストレーション走行を披露したサルスエラ競馬場からマドリードまで101.1kmの平坦路、パレードランでフィリッポ・ガンナ（イネオス・グレナディアーズ）がバイクトラブルでアクチュアルスタートは少し先になったが、レースが始まっても和気藹々とした雰囲気で写真撮影や主催者たちの乾杯などがおこなわれた。

2023シーズンのグランツールを全制覇したユンボ・ヴィスマは黒地にジロのばら色、ツールの黄色、ブエルタの赤色のラインをあしらったジャージ、バイクパンツ、ヘルメットなどでおめかしをしている。マイヨ・ロホ着用のセップ・クスだけは特別な赤いバイクに乗っている。

残り距離83kmになるとユンボ・ヴィスマがプロトンの牽引を始め、そのままユンボ・ヴィスマ隊列が先頭でマドリード市内へ、大勢の観客が英雄たちの凱旋をお祝いしている。周回コースに入りアルペシン・ドゥクーニンクの隊列が中間スプリントポイントまでカーデン・グローブスを導き先頭通過、残り距離44kmでレナード・ケムナとニコ・デンツ（ボーラ・ハンスグローエ）、ルイ・コスタ（アンテルマルシェ・サーカス・ワンティ）が抜け出し先行する。

残り距離38kmで白地に青い水玉を全身とバイクにまとったレムコ・エヴェネプール（スーダル・クイックステップ）が集団から飛び出し、グローブスとガンナがついていく。オマール・フライレとキム・ハイドゥク（ともにイネオス・グレナディアーズ）の牽引で先頭3人へのブリッジに成功、6人となった先頭グループは6人になりメイン集団は17秒後方から追いかける。残り距離が減ってもタイム差は縮まず、ラスト500mで牽制が入りエヴェネプールが先頭を牽き番手のグローブスが残り距離200mで加速、そのまま先頭で今大会3勝目となる逃げ切り集団スプリント勝利を飾った。

ユンボ・ヴィスマは全員で肩を組んで横並びフィニッシュ。同一年全グランツール制覇（異なるエースで！）、ブエルタでは総合表彰台上位3位を独占（区間上位3位独占はツールマレーとアングリルの2回！）という快挙を樹立、サイクルロードレース史に刻まれる偉業を成し遂げた。

「こんな勝ち方は予想していなかった、世界最高峰の逃げは意外だった、エヴェネプールを警戒していたから着いて行くしかなかった」グローブス勝利後インタビュー

「信じられない、今日が一番つらいステージだったと思う、アングリルよりも苦しんだ、終わってホッとしている」クス総合首位インタビュー