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【ブエルタ・ア・エスパーニャ2023 レースレポート:第8ステージ】総合系ライダーたちによる争いに勝ったプリモシュ・ログリッチが今大会1回目の“テレマーク” マイヨ・ロホはセップ・クスのもとへ
サイクルロードレースレポート by 福光 俊介「チームとして予定通りのレースになったよ。特にロベルト・ヘーシンクのペースメイクは素晴らしく、多くの選手が苦しめられたようだった。あれだけ働いてもらったのだから、僕たちの役割は勝つことだけだったんだ。ショレト・デ・カティ登坂は初めてで、慎重に上ろうと心掛けていた。それもあってステージ優勝するための選択肢はスプリントしかなかったのだけど、脚が十分に残っていたので勝つことができたよ」(ログリッチ)
一方で、ログリッチの背中を見ることになったレムコは、チームから戦況がうまく伝わっておらず、終盤に自分たちが先頭にいることを把握できていなかったという。
最後のスプリント勝負
「勝てるレースだったね。もったいないことをしたよ。逃げ残りの選手が何人かいるものと思っていて、それを追っているつもりになっていた。チーム内のコミュニケーション不足だね。先頭にいることが分かっていれば、僕はもう少し違った走りをしていたはずだよ」(レムコ・エヴェネプール)
かくして、ブエルタを知り尽くすログリッチが今大会1つ目のステージ優勝を達成。おなじみの“テレマーク”も、ポディウムできっちり決めてみせた。共闘のヴィンゲゴーもステージ5位とまとめて、史上最高クラスのダブルリーダーは順調に戦いを進めている。
そして何より、これまで両選手を支えてきたクスにマイヨ・ロホが舞い込んできた。前々日のステージを勝ち、個人総合でも2位につけていたが、この日マルティネスが遅れたことや、8人のステージ優勝争いに加わったことで、タイムをほとんど失うことなくリーダーの座を射止めた。
「レース展開的に、ジャージが手に入るのではないかと思っていた。調子は良かったし、不安はなかったよ。最後の上りでのアタック? それはジャージとは別で、プリモシュ(ログリッチ)のためだった。彼はステージ優勝したいと言っていたので、勝負どころまで負担を軽減させたいと思っていたんだ。彼がステージを獲って、僕がマイヨ・ロホ。最高の形で1日を終えられたね」(セップ・クス)
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