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【Cycle*2023 UCI世界選手権大会 男子エリート 個人タイムトライアル:レビュー】2022年ロードレース世界チャンピオンから2023年個人タイムトライアル世界チャンピオンへ、レムコ・エヴェネプール
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさかJ SPORTS サイクルロードレース【公式】|YouTube
【ハイライト】UCI世界選手権大会 男子エリート 個人タイムトライアル|Cycle*2023
一方で2018年・2019年に世界選個人TT2連覇を果たしたローハン・デニスにとっては、約2ヶ月ぶりのレースであり、なにより人生最後の世界選手権だった。残念ながら石畳区間での落車・自転車交換がたたり、7位と、不満の残る幕切れとなった。またディフェンディングチャンピオンのトビアス・フォスは11位、元U23世界王者×3回のミッケル・ビョーグは9位、元ジュニアTT世界チャンプのブランドン・マクナルティは4位だった。
世界3位の走りをみせたジョシュア・ターリング
1年前にジュニア=19歳未満でTT世界王者に上り詰めたジョシュア・ターリングは、今年のグラスゴーでは、エリート部門でTT世界3位に飛び込む衝撃を演出した。
今年6月の英国選手権TTですでに、並み居る先輩たちを退けチャンピオンジャージをつかみとっていた。さらに7月末のツール・ド・ワロニーのTT区間では、フィリッポ・ガンナに次ぐ2位に食い込んだ。実はちょっとしたミスでターリングの使用バイクにはサイクルコンピュータが装着されておらず、約48kmという人生最長のTTコースを、ひたすら自分の感覚だけを頼りに走り切ったという。
それでも全78名の出走者の中で最も若い19歳のプロ一年生は、最後から19番目にスタートすると、3つの中間計測地点でもフィニッシュでもトップタイムを叩き出した。最終的に驚異のティーンエージャーを上回ることができたのは、ガンナとエヴェネプールだけだった。
「ちょっとクレイジーだし、地元英国でこれを成し遂げられたなんて最高だ。去年のオーストラリアも信じられないような体験だったけど、今年はそれを上回る。この先のレースが楽しみでたまらない」
こんなターリングが模範とする選手は、同じようにアンダーカテゴリーをスキップし、2018年ジュニア世界TT優勝→2019年エリート世界TT2位と同じような経歴をたどってきた……もちろんエヴェネプール!「彼の進んだ道を、僕も進んでいきたい」と、宣言する。
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